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風通しを良くし社員のやる気が向上 制度の一層の利用を促す

有限会社システムプラネット

所在地 神戸市中央区海岸通4 新明海ビル6F
事業内容 ソフトウエア開発
従業員数 13人(男性2人、女性11人)
冊子掲載 平成24年度 第4回ひょうご仕事と生活のバランス 企業表彰事例集
公開日 2012年11月21日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

システムプラネットは1991(平成3)年に女性4人で立ち上げたソフト開発会社。「女性が生涯働き続けられる会社に」という創業時の理念に沿って、社員が出産や育児などのライフイベントを経るたびに育児休業制度や短時間勤務制度を導入、拡充してきました。現在は社内のコミュニケーションを活発にする取り組みに注力し、風通しの良い会社づくりを目指しています。

育児休業取得者が出ても、特定の社員が困らないよう業務の平準化が進んでいます。

ものを言いやすい雰囲気づくりを

女性が働きやすいようにとさまざまな制度を整える一方で、代表取締役の森崎美紀子さんは、育児に手が掛かる時期に必要だろうと考えて整備した在宅勤務制度などの利用者が一人も現れないことに疑問を感じていたそうです。

「社員が制度を利用したいと思っていても、もしかしたらすごく遠慮しているところがあるのではないかな、と。風通しを良くしてものが言いやすい雰囲気をつくらなければとかねてから感じていました」と話します。

昨年、ひょうご仕事と生活センターのサポートを受けて職場環境などに関する従業員意識調査を実施したところ、「ずっとこの会社で働き続けたいか」という設問に対し「そう思わない」と回答した社員が数人いたことが「ショックだった」と言います。

コミュニケーション研修で壁取り払う

そこで、部署内、部署間のコミュニケーションを活発にするため、全員が参加する「コミュニケーション研修」を実施しました。いつもはほとんど話すことのない異なる部署の社員が交ざり合って共同作業をするゲームなどが行われました。また、普段会社に対して感じていることについて意見を出し合う議論の場も設けました。仕事中はお互いに話し掛けてはいけないと思い込んでいた社員の意識の壁が低くなったそうです。

研修では社員の会社に対する要望を書き出したものを模造紙に張り出しました。要望だけでなく、「自社の商品についてもっと勉強をする」「整理整頓、情報の共有を明確にする」「嫌な時こそ笑顔を維持する」「分からないことは恥ずかしがらずに聞く」などそれぞれ自身を向上させる目標が出てきたことを、森崎さんは心強く感じたそうです。

社員全員参加の「コミュニケーション研修」。共同作業のゲームも行われました。

会議で積極的な発言が増える

また、そこで出てきた要望を踏まえ、育児休業制度を取得する社員が出た時、特定の優秀な社員に負担が掛からないよう、全ての社員のレベルを平準化させ、誰が休業に入っても皆でサポートし合えるようにするため、スキルアップのための各種講座を受けられるようにしました。まず、上限費用を設け自由に研修を受けられるようにした一方で、一人ひとりに対し最低限この研修だけは受けるようにという指導も行っています。

このほか、大型ラックを購入して備品を整理したのも社員の要望に応えて実現したことです。「考えて意見を出せば認めてもらえるというリズムをつくることで、おとなしかった社員が会議で積極的に発言するようになりました」と成長を実感しています。

同社の主力事業は介護保険のパッケージソフト。ソフトの改訂は時間とエネルギーを要する"力仕事"ですが、「社員から改訂版を出したいという声が上がり始めた」そうです。

要望を付箋紙に書いて張り出し。提案を認めてもらうことで、積極的な意見が出しやすくなりました。

今年8月に実施した2回目の意識調査でも変化が数字になって表れています。「職場の雰囲気やメンバーの意識が変わってきている」と半数の社員が実感しているほか、「定時に帰りやすい雰囲気である」と考える社員が前回調査より約4割増加しました。森崎さんは「子どもの中学受験、高校受験など親がケアをしなければいけないような時にも休みやすいような雰囲気をもっとつくっていきたい」と意欲的です。

今年8月の2回目の意識調査。県の平均より高く職場環境の改善がうかがえます。

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