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働きがいこそ企業の成長を生み出す 社長を委員長にWLBを推進

齊藤鋼材株式会社

所在地 姫路市土山2-12-38
事業内容 鋼材及び同製品の加工並びに販売・土木建材材料の加工及び販売
従業員数 90人(男性75人、女性15人)
冊子掲載 平成24年度 第4回ひょうご仕事と生活のバランス 企業表彰事例集
公開日 2012年11月21日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

齊藤鋼材は鋼材の卸・加工業を手掛けており、姫路市内に本社と製造加工拠点の鉄鋼センターが分かれています。同社では「社員一人ひとりのワーク・ライフ・バランス(WLB)を実現することが、社員のモチベーションやロイヤルティーの向上につながる」と考え、経営戦略の一つとしてWLBの施策に取り組んでいます。

社長の旗振りの下、製造現場でもWLBの考えが浸透。風通しの良い職場環境が芽生えています。

新入社員一人ひとりをケア

鉄鋼センターでの勤務が長かった管理部総務課課長代理の原朋広さんは2年前、本社に異動になったのを契機に会社の風土改革に着手しました。「センター勤務時代に感じたのは、幹部の固執した姿勢や考え方から若手が自由にものを言える雰囲気がなかったこと。社員一人ひとりが自らアイデアを出し、実行できる企業でなければ未来はないと考えました」と当時の思いを振り返ります。

ひょうご仕事と生活センターのサポートを受けてまず実施したのが、組織の一体感を育むチームビルディングの研修です。その後、管理職を対象に行ったメンタルヘルスの研修では、人の話を聞く時はいったん仕事の手を休めてじっくり耳を傾ける大切さなどを学びました。

一方で、若手社員に対しては人間関係や仕事に関わる本音を聞き出すため、原さんがメールで「モヤモヤを書き出そう」と5人の新入社員に呼び掛けました。「電話応対にまだ慣れない」といった不安や、「受注入力業務を練習できるようなツールが欲しい」といった悩みや要望の一つ一つに対し丁寧に回答しています。

若手社員の不安解消のため、「モヤモヤ掲示板」を立ち上げ。対象社員一人ひとりに丁寧に回答。

管理職の社員に対しては、「新入社員が配属になった時のお願い」として、「話し掛けられたら、作業を止めて体を相手に向けて話を聞く」「社内用語が出た場合には解説してあげる」といった呼び掛けを行いました。

会社のイントラネット上に設けた社内向けの情報発信スペース「社内掲示板」には従来の事務情報に加え、社内イベントの開催案内やスポーツ行事に参加した社員の成績なども載せるようにしました。社員同士のコミュニケーションのきっかけをつくり、気持ちよく働ける環境づくりに腐心しています。

社内イントラの情報スペース「社内掲示板」。社員の交流の場となっています。

監視システム導入で作業負担軽減

また製造部門の労働負担を減らすことができないかと考え、今年1月、鉄鋼センター内に「レーザー切断機異常通報・監視システム」を導入しました。切断機が止まった時などエラーが発生すると、アラーム信号が発生し、通報装置から5人までの担当者に音声とメールで通報するシステムです。

切断機はほぼ毎日ほぼ1日中稼働しているため、これまで担当者は、休日も出勤し機械が正常に稼働しているかどうか確認することが多くありました。システムでは遠隔で機械の稼働状況をビデオカメラで撮影しており、持ち運びができる携帯型パソコンでどこででも画像が確認できるようになりました。このため、作業者の労務負担の軽減につながりました。

無人稼働の機械の動作を自宅でチェックできるカメラシステムを導入。社員の休日出勤の負担を軽減。

トップ自ら率先しWLBを実現

鉄鋼関連業界を取り巻く経営環境は厳しさを増しつつあります。同社は2012(平成24)年10月から始まった新年度を「再生の年」と位置付けており、風土改革は待ったなしの状況です。

11月には社内にワーク・ライフ・バランス推進委員会を設置し、齊藤淳泰社長自ら委員長として旗を振ることになりました。委員会での議論の内容については朝礼やWEB上の社内報でも発信していくそうです。

齊藤社長は「全ての社員が働きがいを感じられる環境づくりを進め、自立した社員を育成することは、長期的に企業が成長していくために必要不可欠な施策」とWLBを位置付けています。原さんは「改革はまだスタート地点に立ったところ。トップの推進力で社員一人ひとりの意識を変えていきたい」と意気込んでいます。

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