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男性社員の育児休業取得を促進 家族のきずなを感じてもらい一層の利用を促す

パナソニックエレクトリックワークス池田電機株式会社(旧:パナソニックエコソリューションズ池田電機株式会社)

所在地 姫路市西延末404-1
事業内容 照明点灯装置等、電気機器製造
従業員数 389人(男性 238人、女性 151人)※2010年3月現在
冊子掲載 平成21年度 第1回ひょうご仕事と生活のバランス 企業表彰事例集
公開日 2010年3月1日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

10年ほど前から、仕事と生活の両立を支援する制度を着々と整備してきた池田電機㈱。ここ数年は男性社員に制度利用を強く呼び掛けてきた結果、初めての利用者が現れました。同社では、より取得しやすい制度の構築や、家族のきずなを感じてもらうイベントの実施などを通じて、第1号社員に続く取得者が現れることを期待しています。

「職場の協力を得て安心して休むことができた」と話す辻さん(中央)。

男性社員第1号の取得者が誕生

辻勇樹さんは2008(平成20)年11月、同社の男性社員として初めて育児休業を取得しました。第3子の出産に立ち会い、入院する妻の留守を預かって2人の子どもたちと一緒に過ごした日々は新鮮だったといいます。「遊びにしても、食べ物にしても、好き嫌いがよく分かった。2人ともお父さんっ子になってくれたのがうれしかった」。喜びの半面、しんどさも実感しました。「最後の方はとにかく早く会社に戻りたいとばかり考えていた。育児がこんなに大変なものとは思わなかったもので」と苦笑します。それまでの生活といえば、帰った途端「疲れた」と言って、家事は一切妻に任せていた辻さん。「今は、疲れた、なんて言葉はとても言えません」と話します。

社内報で、育児休業を取得した辻さんのコメントを紹介しました。

まずは制度認知と意識改革から

同社では10年ほど前から、女性社員が躍進できる会社を目指し、さまざまな研修制度を設けるとともに、育児休業制度や短時間勤務制度の整備、職場復帰直前・直後講習の実施など仕事と生活の両立を支援するための制度の充実を図ってきました。地道な取り組みが功を奏し、過去10年以上にわたり育児休業取得率100%、職場復帰率100%という成果を残しています。

しかし、制度に対する男性社員の意識はまだまだ低いものでした。そこで、2007(平成19)年7月に厚生労働省管轄の財団法人21世紀職業財団から「男性の育児参加促進事業実施事業主」の指定を受け、男性社員に制度利用を図る取り組みをスタートしました。

女性社員の躍進を後押しする制度も充実しています。

男性社員にアンケートをしてみると、制度が認知されておらず、制度を促進することに反対する意見もありました。「特に管理職は、部下に抜けられたら困るという意識が強かった」と、総務・人事部の嶋津美奈子さんは分析します。3年前から、ワーク・ライフ・バランスに関する管理職向けの勉強会を開いたほか、職場懇談会や社内報などあらゆる機会を通じて、制度の周知、両立のメリットのアピールなどに努めました。並行して、休職者が出た場合に担当部署の社員で仕事をカバーできるようスキルアップのための研修も行いました。

育児休業を取得する以前は「同僚に迷惑がかかるのでは」と不安を抱いていた辻さんでしたが、上司も含め職場の理解が浸透し、「安心して休みに入ることができた」と言います。ただ、辻さんに続く男性社員はその後現れていません。「休業中は無給のため給料が下がることを心配したり、納期を考えると休めないといった声がある。より取得しやすい支援も考えていきたい」と嶋津さんは話します。

家族のきずなを感じてもらうイベントも

2008(平成20)年末には「お子さま参観日」として、仕事納めの日を利用した会社案内や工場見学を実施し、親が働く姿を見てもらう機会を通じて、親子のきずなを深めてもらいました。また、09(同21)年1月以降、月4回の定時退社を義務付け、「家庭の日」として家族で過ごす時間の大切さを社員に実感してもらっています。「育児休業を取得して家庭と仕事を両立させている同僚の女性を見る目が尊敬のまなざしに変わった」と話す辻さん。同社では、「一人でも多くの男性社員に制度を利用してもらい、誰もが働きやすく、躍進できる会社づくりに向け理解を深めるきっかけにしたい」と考えています。

お子さま参観日」には多くの子どもたちが参加しました。

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