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誰もが選択できる短時間勤務など働きやすい環境づくりで成長
有限会社地域サービスイモネ
所在地 | 姫路市飯田491-13 |
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事業内容 | 医療福祉および保育事業 |
従業員数 | 156人(男性55人、女性101人) |
冊子掲載 | 令和6年度WLBな会社ガイド |
冊子PDF | 詳細をみる |
公開日 | 2025年2月10日 |
※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。
2005年、訪問看護ステーションの運営からスタートした同社。当初は、事業拡大を目指して突き進む経営陣についていけない従業員が次々と会社を去りました。そこで、誰もが短時間勤務を選択できるようにするなど働きやすい職場づくりに尽力。現在は医療、福祉、教育関係の8事業を展開しています。

女性の働きやすさ向上を目指し
約20年前、「訪問看護リハビリステーション癒々」からスタート。代表取締役の川崎慎治郎さんは、さまざまな医療・福祉事業を展開したいと希望に燃えていました。「あれもこれもやりたいことがあって、いつの間にか従業員に要求することが増えていました。残業代さえ払えば許されるだろうと、深夜までの残業が常態化。十数年前までは典型的なブラック企業でした」と振り返ります。当然のことながら辞める従業員が後を絶たず、チャレンジしたい事業にも手を付けられないという悪循環に。「従業員の私生活を重視しないと会社の成長なんて見込めない。時代の流れに反した会社運営は正す必要がある」という管理職からの提言に耳を傾け、川崎代表取締役は従業員の働き方の改善に乗り出します。2012年のことでした。
まず従業員の7割超を占める女性に向けて、働きやすい環境や仕組みをつくることから始めました。病児保育室を併設する保育園・こども園を整備し、旅行などに使える独自
の手当「ハッピーチョイス」を新設。さらに、新たに9時から16時までの短時間勤務を可能にしたほか、使い勝手の良い30分単位で取れる有給休暇も導入しました。その結果、離職率は2012年の7.5%から、2020年には4.0%に減少しました。

誰もが選択できる短時間勤務
画期的なのは、短時間勤務の条件に子どもの有無や年齢、期間などの制限を設けていないところです。また、短時間勤務をしている従業員も管理職に登用。17人の管理職のうち、3人が短時間勤務を選択しています。入社7年目の作業療法士は、3人の子どもが中高生に成長した現在も短時間勤務を継続しながら、管理職として活躍しています。「効率的に仕事を進める努力は必要ですが、面談でメンバーから出てきた意見や自分のやりたいことが形になる喜びを感じています」と生き生きした表情を見せます。
最近では、男性も短時間勤務を選択したり、育児休業を取得したりするようになりました。最初は働く女性を応援するものだった取組は、男性従業員にとっても、子育て等のプライベートな時間を充実させるきっかけになっています。

従業員のやりがいが会社の成長に
訪問看護サービスが中心で、従業員同士が顔を合わせる機会は限られる同社。不安や悩みをため込みがちな状況にあったことから、2023年、「やりがいプロジェクト」として、従業員の各種相談に対応する窓口を設置しました。例えば、専門知識のサポート窓口では、手の不自由な利用者を担当するスタッフの「傘の開閉をスムーズにできるようになりたいという希望をかなえたい」との相談にブレーンチームが対応。また、多くの利用者と接するスタッフの心身のケアを図るため、ハラスメント相談などをLINEで受け付
け、面談や研修を実施するほか、サービス利用停止基準を
設けるなど問題の解決に努めています。「素早い解決を図れば従業員の働く楽しさややりがい、キャリアアップにつながり、ひいては会社の成長につながっていくと考えます」と川崎代表取締役。
従業員数7人からスタートし、20年間で156人に。訪問看護やデイサービスを手がける事業所は小規模な所が多い中、同社は夜間専従スタッフを配置して24時間対応体制を取るなど、従業員の働きやすさを実現すると同時に、利用者が希望する多彩なサービスを提供。利用者数も2倍近くに増えました。「ホワイト企業化がある程度進んだので、今後はプラチナ企業を目指したい」と、どこまでも前を見据えています。

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