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一人一人の心に寄り添い十人十色の働き方を実現
キンキテレコム株式会社
所在地 | 姫路市北今宿1-9-13 |
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事業内容 | ドコモショップ運営、通信機器サービスの販売 |
従業員数 | 213人(男性90人、女性123人) |
冊子掲載 | 令和4年度WLBな会社ガイド |
冊子PDF | 詳細をみる |
公開日 | 2023年1月31日 |
※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。
従業員は女性が半数以上を占める同社。従業員が多様に働ける環境を整備した上で、面談により真摯に心の声を聞いて最善策を提案した結果、3年間で退職者半減につながりました。従業員満足度の向上が顧客満足度を高めると考え、時代に即したワーク・ライフ・バランス実現に取り組んでいます。

従業員一人一人が財産
兵庫県西部地域でドコモショップを8店舗を展開する同社は、生活に不可欠な通信機器を扱っています。自社製品はないため、従業員一人一人が会社の看板、財産と考えて従業員満足度(ES)向上に注力。ESに取り組むことが顧客満足度(CS)を高めると考えています。
女性の比率が高く、ライフイベントを迎えた従業員が仕事との両立が難しいと感じて退職する例が少なくありませんでした。貴重な人材の損失を減らそうと、従業員が長く働き続けられる環境づくりを目指して2010年から取組が始まりました。

働きやすい職場の整備から
まず育児で忙しい時期には一時的にパートタイム従業員となり再び正社員にカムバックできるなど、ライフスタイルに合わせて働けるように勤務方法を多様化しました。また、女性従業員が店舗を超えて育児の相談や情報交換ができる「ママサークル」を発足。メンタルで悩む従業員も増えていたことから、外部産業医と連携した健康相談窓口を設置しました。2022年から新たにクラブ活動もスタートしています。
ショップを束ねる店長は20~30代の男性が務めるケースが多いため、若い店長のマネジメント力を育てる管理職研修を定期的に開催しました。
さらに、目標設定を個人からチームに変えたことで、協力して成長し合える環境もつくりました。チームワークが高まっただけでなく、他店からスキルを学んだり店舗を超えて交流が深まったりする相乗効果も生まれました。

悩みに寄り添い退職者が半減
働きやすい環境は整いましたが、退職者は思うように減少しませんでした。2018年の離職率はまだ従業員の1割を超えていました。
そこでここ数年力を入れてきたのが、フェイス・トゥ・フェイスの面談です。こだわったのは、従業員の現状や悩みに寄り添いながら、お互いが本音で話せる関係性づくり。「当社は設立当初から従業員のコミュニケーションを重視してきた歴史があります。単なるご用聞きではなく、個々に最善策を提案するようにしました」とES向上に10年以上取り組み、国家資格であるキャリアコンサルタントも取得した総務部次長の中村憲明さんは話します。
一人一人に寄り添って最善策を提案するため、全従業員の顔や名前などが分かるツールを活用しました。検索すれば資格の取得情報なども分かります。「資格に合格したときは『おめでとう』と声をかけたり、事務連絡に終わらず近況を聞いてみたり。普段の小さな積み重ねから話が広がって心の声を聞かせてくれることがよくあります」と同じ総務部の課長代理、芝元紀子さんは話します。
丁寧な面談に加えて柔軟な部署異動も実施した結果、この3 年で退職者が半減。退職希望者が面談で考え直し、勤務を継続しているケースもあるそうです。2019年から22年までの4年間に育児休業を取得した人は24人。そのうち10人が2回目の取得です。
「最近は私たちが出向かなくても現場の各ショップで相談しやすい風土が醸成されつつあって頼もしいです。十人十色の働き方が実現できる職場を目指し、これからも時代の変化に合わせて対応していきたいと思います」と中村総務部次長は話しています。

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