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株式会社みなと銀行 制度と意識の改革で女性のキャリア向上を支援

株式会社みなと銀行

所在地 神戸市中央区三宮町2-1-1
事業内容 金融業・保険業
従業員数 2,136人( 男性1,264人、女性872人) ※パートタイマー除く
冊子掲載 平成27年度 WLBな会社ガイド-兵庫版
公開日 2016年2月25日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

みなと銀行では、女性が長く働き続けることができる環境を整えるとともにキャリアアップを後押しする仕組みづくりにも力を入れています。2013年に設置したダイバーシティ推進室では、専任職員が各職場を訪ねて女性職員の声を丹念に拾い上げ、施策に反映させています。

女性職員と面談をするダイバーシティ推進サポートチームのメンバー(左)。

取り組みポイント

★ダイバーシティ推進室の設置、ダイバーシティ推進サポートチームの結成
★女性の管理職等へ登用促進
★多様な短時間勤務(30分、60分、90分、週1日短縮の4種類)制度

短時間勤務は4種類から選択

同行では2005年以降、投資信託などの預かり資産コンサルティング業務を担当する女性職員の採用を増やしてきました。活躍する女性職員が増えることで「女性職員が働きやすく、しっかりキャリアを積んでいける取り組みに力を入れていくきっかけになりました」と、人事部ダイバーシティ推進室長の岩出眞理さんは振り返ります。

その後仕事と家庭の両立支援制度の整備、拡充を図りました。育児休業は法定を上回る最長3年取得できるようにし、半日休暇制度拡充のほか、育児休業取得後の短時間勤務は、対象となる子どもをそれまでの小学生未満から中学生未満まで広げました。

また、短縮時間を30分、60分、90分、週1日から選べるようにしたのも大きな変更点です。「例えば30分短縮の場合、始業時刻を10分遅らせ、終業時刻を20分早めるなど朝夕に分けて使うこともできます」。また、週1日短縮については、いずれ多くの職員が直面するであろう介護のケースを見据えています。「毎週通院するのにその都度の申請はしにくいといった悩みの解消につながれば」と話します。

育児休業者には復帰への不安を和らげるため年2回の研修を実施。新商品や事務手続きの変更など業務に関する最新の情報を伝えるほか、育児休業経験者と話をする機会も設け、復帰後の働き方についてじっくり相談に乗っています。

職場復帰への不安を和らげるために年2回行われる育児休業者支援研修。
育休から復帰後、短時間勤務制度を利用しながら研修講師として第一線で活躍中の女性職員。

「働き方の改革」を若手で討議

育児休業取得者や短時間勤務制度利用者の増加に伴い、周りの職員の仕事の負担をどのように軽減し、業務を効率化していくかが行内では大きなテーマとなっています。15年4月、組織横断的に若手職員6人が週に1回集まって「働き方の改革」をテーマに討議、提言するプロジェクトサークルを設置。出勤直後の9時から10時の間は内線電話の使用を控え、業務に集中できるようにする「がんばるタイム」も同サークルから生まれたアイデアの一つです。

また、11年からは毎年8月にサマータイムを導入しています。勤務時間を通常よりも30分繰り上げて8時10分から16時30分に。定時退社を促すとともに、できた時間を自身の勉強や健康づくりに役立てることを勧めています。「毎年のことなので8月は定時退社を、という意識が定着しています。前倒しで7月中に一部の仕事を済ませておこうと考える職員もおり、『仕事の効率化にも役立っている』という声も多いようです」。

サマータイムの早帰りを利用し、ウオーキングにチャレンジ。

16年度末に女性管理職約20%へ

ダイバーシティ推進室は、2人の専任職員に加え、本部の女性職員4人がダイバーシティ推進サポートチームを兼務し、各営業店を回り女性職員一人一人と面談を実施しています。仕事上で抱えている問題や、キャリア形成についての考えをヒアリングし、必要に応じて施策や制度に反映しています。例えば、これまで遠距離通勤者にしか認められていなかったマイカー通勤が、育児中の職員にも認められるようになりました。

こうした取り組みが女性のキャリアアップを着実に後押ししています。投資信託の窓口業務にパートとして入行した後、契約社員、正社員を経て役職に就いた女性職員もいます。

現在、女性の部長・支店長は13人でうち5人が支店長。また女性管理職(課長以上)の比率は14年度13%ですが、16年度末には約20%にするという目標を掲げています。15年に女性職員に実施したアンケートでも「仕事を長く続けたいと思う」「キャリアアップしていきたい」といった声が増え、意識の変化を裏付けています。

加えて、15年度から注力しているのが上司の意識改革です。支店長・次長クラスを対象に、外部講師を招いて「女性の活躍推進に向けた管理者の意識改革」をテーマにした研修を行っています。「どうしても女性の部下への指導は甘くなりがち。でも、それがかえって本人の成長やキャリアアップを妨げることになる」と、女性のキャリアアップをサポートする試みにも注力しています。

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