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働く人優先の職場に改革 従業員と会社が共に成長

社会保険労務士法人オフィスねこの手

所在地 加古川市加古川町北在家2566-202
事業内容 人事・労務に関する各種サポート
従業員数 13人(男性3人、女性10人)
冊子掲載 令和3年度WLBな会社ガイド
公開日 2022年1月31日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

6年前、4人いた従業員が半減する事態に見舞われたのを機に、「従業員本人が働く時間帯を決める」働き方を導入しました。それを前提に全ての仕組みを見直すことで従業員満足度(ES)が格段に向上。定着率がアップし、女性の育児休業からの復帰も今や当たり前となっています。

社員がいつでも休めるように3人担当体制を構築、顧客の情報を共有する仕組みも作りました。

3人担当体制で顧客に安心を提供

 加古川市で設立11年目を迎える同法人は、顧客の人事・労務手続きに関わる支援にとどまらず、従業員満足度(ES)を向上させ、ひいては事業の成長につながるサポートをトータルで行うプロ集団です。一つの顧客に対し、猫田一城代表を責任者に、営業、事務担当の3人体制でサポートしています。「担当者が1人だと、休みの日に、お客さまに急な困り事が発生した場合に対応できません。複数の担当がフォローし合うことで手厚く、迅速に解決に導くことができます」と猫田代表。手厚い各種サポートを通して、顧客に安心を提供しているのです。

これから産休に入る社員にサプライズで行われた安産を祈る「ベビーシャワー」。

ツールやサービスを積極的に活用

 創業から5年目の2015年夏、4人の従業員のうち2人が退職するという、猫田代表いわく「ねこの手ショック」に見舞われ、組織の在り方を見直さざるを得なくなりました。「お客さまにはESを向上させましょうと言いながら、足下ではできていなかったのです」と苦笑いを浮かべます。
 2016年春、新たに1人採用したことをきっかけに、「8時間勤務できるのであれば何時から何時まで働くかは自由。働く時間帯は会社が決めるのではなく、働く本人が決める」と、定時出勤の考えを180度転換させました。年次有給休暇の取得についても時間単位で取れるようにし、クラウド型勤怠管理を導入して、以降は分単位の取得も可能にしました。また、勤務中は仕事に集中できるよう、さまざまな外部サービスを活用しています。仕事が最も集中する11時~14時の時間帯は電話受付サービスを利用。電話対応は自動音声に任せています。
 従業員に何があってもいつでも休めるように、仕事を属人化させない取組にも力を注いできました。3人担当体制では毎月担当者間で開くNCM(ねこの手クライアントミーティング)に加えて、ビジネスチャットツールを導入し、顧客とのやりとりは誰でも見ることができるように。顧客の状況を全員で共有しています。「お客さまには、担当者ではなくオフィスねこの手に仕事を任せているのだと思ってもらうことが大事。お客さまの安心を第一に心掛けています」

複数のビジネスチャットツールを導入。

全員が働きやすい会社に

 コンサルタントチームの田中美樹さんは、現在、小学生と保育園児の2人の子育て中です。以前は大阪の会社に勤務していましたが、子育てに追われ、通勤が難しくなって退社。地元の加古川で仕事を探す中で同法人の営業パートタイマーの求人を見つけ、2019年に入社しました。「働いて驚いたのは、子どものことで当日に休まざるを得ない時でも、それをチャットツールに書くと、みんなが“いいね”を付けてくれて、気兼ねなく休めることです」。現在は営業だけでなく、田中さんが得意とする広報の仕事にも取り組んでおり、生き生きと働いています。2022年からは、時短勤務から勤務時間を延ばすことも考えているそうです。
 誰もが働きやすいように制度を整えた結果、定着率が上昇。女性従業員が出産後も働き続けるのは、当たり前のことになっています。男性従業員にも、子どもの習い事の送迎のために15時退社を選択するなど、成果が現れています。「長く働いてもらうことができれば本人のスキルも上がるし、会社の成長にもつながります。従業員が困っていれば、解決する方法をまず考えるようにしています」と猫田代表。「お互いさま」の精神が根付き、会社の成長にもつながったこの6年間の経験を、今後は顧客への提案に生かそうと考えています。

会社のYouTubeチャンネル、Facebookページを開設。社員が登場し情報発信することで社会貢献しています。

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