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西芝電機株式会社 労働組合と連携し残業時間短縮に取り組む

西芝電機株式会社

所在地 姫路市網干区浜田1000
事業内容 製造業
従業員数 702人( 男性631人、女性71人)
冊子掲載 平成27年度 WLBな会社ガイド-兵庫版
公開日 2016年2月25日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

西芝電機は、常態化する残業を問題視したことをきっかけに、ワーク・ライフ・バランスの取り組みに着手しました。仕事の効率化を図るために情報共有を進める一方、労働組合と連携して退社を促す取り組みも。また、女性の採用に力を入れるため、女性が働きやすい環境整備にも取り組んでいます。

男社会と見られがちな重電メーカーですが、女性社員の職域が少しずつ広がっています。

取り組みポイント

★短時間勤務制度の導入(小学校卒業まで)
★看護休暇の充実(子に加え配偶者・父兄・祖父母も対象)
★5年ごとの永年勤続特別休暇(勤続10,15,25,30,35年:5日,20年:10日)の付与

情報共有で業務を効率化

同社は1950年、東芝網干工場から設備と人員を引き継いで設立。現在は船舶用発電機システムとオフィスや工場用の非常用・常用発電機を主に生産しています。ワーク・ライフ・バランスに取り組むことになったのは、2011年。月45時間以上残業をしている社員が全体の3割近い200人を超えていたことがきっかけでした。「業績が厳しい時期でした。社員の表情にも疲れが見られたので、なんとかこの状況を改善しなければいけないと思いました」と取締役総務担当の赤松生也さんは振り返ります。

ひょうご仕事と生活センターに相談し、管理職を対象にしたタイムマネジメント研修などを実施するとともに、仕事の効率化の取り組みに着手します。朝礼、昼礼の時間を利用して1日の予定を報告するようにしたのもその一つです。従来、製造現場ではそういった習慣があり情報共有はできていましたが、スタッフ部門、技術部門ではできていませんでした。

各部署において、一人一人の社員が毎日どのような業務に取り組み、それをいつまでに終えるのか、間に合いそうにない場合は誰に助けてほしいのか、といった情報を共有します。昼礼では業務の進み具合を報告し、進捗が分かるようにします。「1日の予定を話すために段取りを考えるようになり、業務の効率化につながっています」と経営管理部総務・勤労・安全担当グループ長の河村基行さんは言います。

また、メールソフトを使ってパソコン上で各社員の在席確認をすることで、急な打ち合わせで出向いても不在という時間の無駄の削減につなげています。さらに、標準化できる業務については業務手順書にまとめ、担当者がいなくても業務が回っていく仕組みも整いつつあります。

仕事の効率化、情報共有のための朝礼や昼礼。

20時15分退社を徹底し残業削減

新たな試みとして15年8月から、毎日20時15分退社を促す取り組みを始めました。労働組合と連携して月1回、各職場を巡回し、残っている社員がいれば呼び掛けを行います。その結果、残業時間を2割削減できました。「まず象徴的な取り組みにより社員の注意を引き、それだけでは長続きしないので、次の段階として本質的な取り組みである、仕事のさらなる効率化へと意識を向けていかなければならないと思っています」と河村さん。その取り組みとして継続しているのが、業務効率化をテーマにした改善提案です。1人当たりの提出目標は毎月10件で、年間2万5,000件の提案が集まっているそうです。

女性社員の声を聞く場もスタート

現在、社員702人のうち女性は71人。「最近10年は新卒で女子学生を採用できていません。女性が働きやすい制度を整えるとともに、会社の魅力を外に発信していかないといけません」と赤松さんは話します。

まだまだ男社会と見られがちな重電メーカーですが、同社には女性が利用しやすい制度がいくつかあります。中でも有給休暇はユニークです。1日、半日単位で取得できるほか、1時間以上15分単位で取れるようになっています。

※1年の付与日数24日(勤続1年以上)のうち20日を超える部分に限り、時間単位での取得が可能

「半日取ると時間を持て余してしまい、有給休暇がもったいない」という声に応えたもので、育児中の女性社員の利用が多いそうです。また、短時間勤務制度は1日最大2時間を7時間45分の勤務の中で割り振ることができ、看護休暇は対象家族1人につき年間5日を取得できるようになっています。介護休職は延べ365日まで取得可能、ステップアップ休暇は勤続10年から5年ごとに5日、20年目には10日取得できるようになっています。

15年9月、女性社員による初の対話会が経営幹部を交えて開かれました。5人が参加し、結婚や出産などのライフイベントで直面する問題に関する悩みやキャリアについて思いを共有。同社では出された意見をフォローアップしていくことにしています。

営幹部を交えての女性対話会。悩みやキャリア形成について話し合います。
社員の家族に職場を理解してもらう家族見学会。

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