• 文字
  • 中
  • 大

HOME > 事例紹介 > 株式会社ラフト

事例紹介一覧へ戻る

株式会社ラフト 従業員の思いに柔軟に対応し誰もが長く働ける職場に

株式会社ラフト

所在地 神戸市須磨区古川町1-3-16
事業内容 施設給食受託
従業員数 380人
冊子掲載 情報誌 vol.22 2014年冬
公開日 2015年1月13日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

高齢者福祉施設や病院などの給食を請け負っている株式会社ラフト。経営陣が従業員とのコミュニケーションを密に取り、要望にも迅速に対応。また、全従業員の約8割が女性ということで、結婚や出産でキャリアが中断されることがないよう、働き方にさまざまな選択肢を用意し、長く働ける職場づくりに努めています。

代表取締役社長の濱嶋さん(左)と取締役総務部長の岩崎さん。

月1回の社長塾と年2回の社長面談

同社が給食サービスを受託している施設は県内に38カ所。各施設に派遣された従業員が、食べる人たちのニーズに応じて、日々おいしい食事を提供しています。食品を扱う業務のため、全従業員に対し年4回の社内衛生講習会を義務付けているほか、調理師や栄養士の社内勉強会を実施。給食サービスに関連する資格を取りたいという人には受験のための費用を負担するなど、スキルアップを積極的に支援しています。

年6回実施される調理師講習会。

また、社長塾と称して、毎月1回、濱嶋一陽社長が講師を務める自由参加の勉強会を開催しています。

「社長塾では会社の方向性をきっちりと伝えるとともに、参加者の意見をじっくり聞きます。出された意見は真摯に受け止め、即座に対応します」と濱嶋社長。年に2回、全社員との社長面談も実施し、働く人たちの声に耳を傾けています。「経営陣と従業員がコミュニケーションを取ることで、お互いの信頼関係が生まれ、それがいい仕事につながるのです」

事情に合わせて働き方を変える

調理に関連する業務が多い同社は、パート職を含めた全従業員の約8割が女性です。独身もいれば、子育て中の人もおり、親の介護をしている人もいます。全ての女性従業員に、その能力を発揮し続けてほしいとの願いから、一人一人の事情に合わせた働き方を容認しています。例えば、管理栄養士として勤めていた女性社員は、育児休業明けに1日6時間のパート職になりました。

社全体を管轄する部門がそろう本社にも、管理栄養士をはじめ多くの女性が在籍しています。

「育休中に何度か会社に来てもらい、復帰後のことを話し合いました。どういう形で働きたいか聞くと、『長時間は働けない、社員なのに早く帰るのは心苦しい』と言うのです。それならしばらくはパート職として働いて、時間に余裕ができたら社員に復帰すればいいということになりました」と取締役総務部長の岩崎純子さんは説明します。小学生の子どもが病気がちで会社に来ることが難しいと悩んでいる別の管理栄養士には、在宅勤務を勧めているそうです。「本当にやめるという選択肢しかないのか、とことん話し合って最善策を一緒に考えます」

一方、能力とやる気があれば、パート職から正社員になることも可能です。「一番大事なのは働く人の気持ち」と話す岩崎さんも、パート職から社員になった一人です。7年前には同社で2人目の女性役員に就任しました。

雇用形態にかかわらず評価

毎年11月に開催する「経営計画発表会」では、前営業期の優秀事業所と優秀社員を発表。優秀社員は正社員、パート職といった雇用形態にかかわらず選出します。2014年度の優秀社員8人のうち6人が女性で、中の1人はパート職でした。

「補充要員として現場に入ることがあるのですが、パート職の仕事がいかに大事かよく分かります。従業員は全員平等に評価しています」と濱嶋社長。臨時ボーナスを出す際も同額です。

今後はさらに女性の管理職登用を進めていく方針で、昨年の春に新しく設けた、複数の受託施設を統括するエリアリーダー職には女性を抜擢しました。人材の育成にも積極的で、神戸市がひょうご仕事と生活センター、兵庫県経営者協会女性産業人懇話会(VAL21)と共催で実施している研修プログラム「女性活躍推進プログラム@神戸」には、女性社員1人が参加しています。

「女性にどんどん活躍してもらい、役員にもなってほしい。そのためにも、結婚や出産がキャリアを中断しないように働きやすい職場環境をつくっていきたいと思います」

臨時ボーナスは雇用形態にかかわらず同額。濱嶋社長が全受託施設を回って手配りします。

事例を検索する

下記の項目をチェックして「検索する」ボタンをクリックしてください。