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消防設備の点検を行う女性だけのチームを結成

株式会社神防社

所在地 神戸市中央区東雲通3-4-3
事業内容 消防設備の設計・施工・点検および消防・防災用品販売
従業員数 78人(男性55人、女性23人)
冊子掲載 令和2年度WLBな会社ガイド
公開日 2021年2月19日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

「神」戸の「防」災の会「社」で神防社。消防設備の設置・点検・メンテナンスを通して、建物を火災から守るエキスパートです。建設業界に女性参加の道を開く取組として、女性メンテナンスチームを結成。求人情報や仕事内容を載せた女性専用サイト「KOBO GIRL」も開設しています。

消防設備の点検を行う女性3人のメンテナンスチーム。女性が適している現場などで活躍しています。 

女性だからできる現場の仕事がある

 同社の女性専用サイト「KOBO GIRL」には、2020年8月に発足したばかりの女性メンテナンスチームが現場で働いている写真と共に紹介されています。女性従業員による消防設備点検チームで、現在のメンバーは3 人。「建設業界は男性社会のイメージですが、女子寮や女子校の消防設備点検など、女性だからできる、女性の方が適している現場もあるのです。休日が少ない、仕事がきついといった働き方も、女性目線で改善できることはあるはずです」と、副社長の並里麻依さんはチーム結成に至った思いを語ります。
 定期点検が必要なのは、消火器、屋内消火栓設備、非常ベル、自動火災報知機、スプリンクラー、誘導灯と多岐にわたり、6カ月に1回の機器点検と、年に1回の総合点検が法律で決められています。女性メンテナンスチームは作業マニュアルにのっとり、機器を綿密に点検。 サイトの写真からは懸命な様子が伝わってきます。希望があれば、消防訓練の手伝いをすることもあるそうです。
 「KOBO GIRL」は、総務部情報システムグループのグループ長を務める山本隆之さんが立ち上げました。従業員の女性比率27.1%、女性管理職比率13.6%とともに高いことなど、女性が活躍できる職場であることを紹介しています。
 さらに目を引くのが、女性従業員を対象にした職場環境に関するアンケート結果です。「やりがいを感じるのはどんな時ですか」という質問に対しての答えは、「ひとつの仕事をやりとげた時」「上司・先輩に褒められた時」「お客さまに喜ばれた時」が上位を占めています。そして、「当社で働くことをどれくらい他の人にお勧めできますか」には、全員が「すごくお勧め」「お勧め」「まあまあお勧め」と答えました。その理由は「男女差別がなく皆で協力し合っている」「管理職の女性が多い」「年が近い人が多く、産休・育休を取得しやすい」などの声が並んでいます。
 山本グループ長は「サイトを見て応募し、入社してくれた女性がいる。それが何よりうれしいです」と笑顔を見せます。同社の女性従業員の採用実績は2016度、17年度の各3人から、18年度、19年度は各5人に増えています。

女性専用サイト「KOBO GIRL」では女性メンテナンスチームの活躍が見られます。

「子育ての時間を共有できた」

 女性従業員の育児休業取得率は100%で、全員が職場復帰を果たしています。2020年には、初めて男性従業員が取得しました。山本グループ長です。同年1月に男の子が誕生し、仕事を調整の上、3月に1週間取ったといいます。
 「ちょうど妻が大変な時期で、その苦労がよく分かりました。家事を手伝って、おむつも替えました。子育ての時間を共有できてよかったです」 有給休暇取得率を向上させる取組としては、取得推進日を年間5日設けています。取得率は、2018年度は44%だったのが、19年度は69.7%まで上昇しました。
 週休2日制も実現しました。ゆっくり休むことで自分の時間が持てる、仕事のオン・オフの切り替えができるほか、資格取得のための勉強ができると好評です。

2020年に初めて男性社員が育児休業を1週間取得しました。

防災意識の高まりに応えて

 26年前、阪神・淡路大震災で壊滅的な被害に遭い、火事が多発した神戸のまち。防災意識の高まりの中、女性メンテナンスチームの活躍の場はますます広がりそうです。
 「お客さまの要望や適合する物件があれば積極的に出動します」と、メンテナンス部管理営業課の課長、江副真弓さん。社名の通り、これからも神戸の防災に努めていきます。

新入社員研修の様子。仕事に必要な基礎知識を丁寧に教えます。

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