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医療法人社団医仁会 譜久山病院 院内保育園と多様な勤務形態で 職員のライフスタイルを尊重

医療法人社団医仁会 ふくやま病院

所在地 明石市西明石北町3-1-23
事業内容 医療業
従業員数 200人
冊子掲載 平成26年度 WLBな会社ガイド-兵庫版
公開日 2015年3月11日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

1974年4月の開院以来、地域医療の担ってきた譜久山病院。時代の要請に応え、ホームヘルプステーションや通所リハビリテーションなどの介護施設も充実させています。全職員の9割が女性で、結婚や出産などを経ながら、長年やりがいを持って働ける環境づくりに組織を挙げて取り組んでいます。

24時間365日利用できる院内保育所「コアラ保育園」。職員は安心して仕事ができます。

勤務形態を自分で選ぶ

高齢者人口の増加に伴い、医療・介護分野ではより多くの担い手が求められるようになりました。それに伴い、看護職の養成機関は増え、志望する学生もたくさんいるのですが、一方で看護職の離職者の多さが社会問題になっています。資格を持っていても、看護師として働くことをやめてしまう人が後を絶たないのです。

背景にあるのが、結婚・出産で大きく変化する女性のライフスタイルです。特に夜勤がある看護職は、仕事と家庭の両立に悩む人が多く、産後に仕事を離れてしまうケースが少なくありません。「一般に女性の就業率はM字カーブを描くとされますが、看護職の場合は2つ目の山はありません。一旦離職したら復職しないのです」と譜久山剛院長。これは一病院だけの問題に留まらず、社会全体にとっても大きな損失です。育児などによる離職を防ぎ、経験豊富な職員の雇用を継続することが質の高い医療サービスの提供につながると考えた同病院では、一策として多様な勤務形態を用意し、職員本人が自らのライフスタイルに合わせて働き方を選べる制度を導入しています。常勤職員からパート、パートから常勤職員へと双方に変更可能です。子どもが小さいうちは非常勤として働き、状況が許せば常勤に戻れるため、育児中の心身の負担を減らしながら、キャリアを継続して積んでいくことができます。

職員の9割は女性。ライフスタイルに合わせ多様な勤務形態を用意してい ます。

「当院は残業が少ないのが特徴」と譜久山院長。職場によって幅はあるものの、1人当たり月2.75時間で、「だらだらと仕事をせず、時間内に集中して取り組む風土ができている」とのことです。 当直の医師が翌日も勤務することが多かった時代から当直明けは休みとする制度を導入し、 院長自身、率先垂範して当直明けには早く帰るようにしています。

1974年4月の開院以来、地域医療を担ってきた譜久山病院。時代の要請に応え、ホームヘルプステーションや通所リハビリテーションなどの介護施設も充実させています。全職員の9割が女性で、結婚や出産などを経ながら、長年やりがいを持って働ける環境づくりに組織を挙げて取り組んでいます。24時間365日利用できる院内保育所「コアラ保育園」。職員は安心して仕事ができます。

実質無料の院内保育園

出産後の復帰率100%も特徴的です。幼い子どもを持つ親の支えとなっているのが、院内保育園。今年で開園22年目となる「コアラ保育園」は病院のすぐ近くにあり、24時間365日対応可能です。夜勤のある看護職だけでなく、事務職や介護職など全職員が対象。毎日15、16人の利用があり、長期休暇中は学童保育も行っています。3年前、譜久山院長は保育園運営に関して大きな決断をしました。利用者から月に一定額徴収していた保育料を、実質無料としたのです。

高野さつき看護部長をはじめとする現場からの声をくみ取っての決断でした。「組織の中には、その恩恵を受けない人もいますから、不公平感が生まれるのではという心配もありました。しかし、保育園に子どもを預けている人がその間安心して仕事に打ち込むことで、全体の業務効率化が図れると思います」

看護師の田中純子さんは、正職員から出産・育児休暇を経て非常勤として働 き、キャリアを積んでいます。

労使共に目指す地域の病院

昨年40周年を迎えた同病院では今、新たなプロジェクトが進行しています。現在地が手狭になったため、より良い医療環境を求めて2016年、山陽電鉄西新町駅前に病院を新築移転するのです。建物の設計に職員の意見も反映すべく、「どのように働き、どのような医療を実現するか」について意見を出し合っているところ。その中で、複数の職員から「この病院は地域に生かされている病院」という意見が出たそうです。「こちらの考えの押し付けでなく、スタッフたちが進んで良い風土をつくってくれています」と譜久山院長は顔をほころばせます。新しい場所で取り組みたいのは「まちの保健室」。「普段通院していない人もふらりと立ち寄って休んでいけるような空間をつくり、地域の人のお役に立ちたいです」と譜久山院長。新しい病院にも院内保育園を整備する計画で、職員親子が一緒に昼食を食べられるスペースも設けるそうです。新しい場所でも、経営者も職員も共に変わらぬ思いを持ち続け、次のステージを目指します。

地域貢献と職員のキャリア形成のために定期的に勉強会を開催してい ます。

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