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環境・制度充実の両面で生産性向上とゆとりある働き方を推進

株式会社MORESCO

所在地 神戸市中央区港島南町5-5-3
事業内容 特殊潤滑油、ホットメルト接着剤など化学品の製造・販売
従業員数 386人
冊子掲載 仕事と生活のバランスvol.47
公開日 2020年4月28日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

神戸市を拠点に潤滑油・接着剤などの化学品を扱う株式会社MORESCO。業務の省力化や効率化のほか、会議のない月を設けて有給休暇の取得を促進するなどユニークな試みで、ゆとりある働き方を実践しています。

業務改善のため部署ごとに小グループに分かれ月2回実施している「Q-up活動」

【省力化・効率化で労働生産性を向上】

同社は神戸に本社、赤穂と千葉に工場、東京など3都市に営業拠点を構え、特殊潤滑油や紙おむつに使用するホットメルト接着剤などの分野で高いシェアを誇ります。
働き方改革に着手したのは2017年。「いかにして労働生産性を上げ、時間を捻出するかがコンセプトです」と取締役専務執行役員の竹内隆さんは話します。現在取り組んでいるのが、ITなどを駆使した省力化のための環境整備。定型的なデスクワークをパソコンで自動的に処理するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の導入準備を進めているほか、工場の機械にセンサーなどを設置することで省力化できるよう検討しています。
会議の効率化もテーマの一つです。毎月行われる本社間接部門の会議では各自が事前に資料に目を通すことで、定例報告を省略し、議論が必要なものだけを取り上げた結果、大幅に所要時間が短縮されました。「捻出した時間で本来の仕事ができ、残業削減や有休取得につながっています」。
さらに、有休取得促進のため2017年に導入したのが「ハッピーオーガスト」。毎年8月は会議を一切行わないという画期的な制度です。「予定を調整しやすくなり、長期休暇を取ってリフレッシュするのはもちろん、集中して取り組みたい仕事や出張に充てることもできます」と竹内さんは説明します。社で決められたお盆休みも3〜4日あり、土日や祝日を入れると8月は月の半分ほどしか出勤しない社員が多いとか。施行後、全員の有休取得率がアップし、2016年の42%から、2018年は68.2%になりました。

【部署間の横のつながりをバックアップ】

仕事柄、部署間での交流や人員配置のローテーションが少ないため縦割り組織になりがちだという同社。2016年から横のつながりを増やすためのユニークな取組「ハッピーアワー」を始めました。課や部の垣根を越えて懇親会を開く際、参加者1人当たり3,000円を年4回まで会社が負担するというものです。「メールや電話でなく直接顔を合わせて食事をした経験は、きっとその後の仕事で役立つはずです」と竹内さん。今ではほとんどの社員が利用、コミュニケーションの輪が広がっています。

【子育ても無理なくできるような制度整備】

かつては社員の多くが男性でしたが、2010年以降は女性の採用も徐々に増え、現在は20%程度に。子育て支援にも力を入れるようになりました。2人の子育てを経験してきた広報室課長補佐の金澤智美さんは、「小学4年生になるまで1日6時間の短時間勤務が認められていたので、とても助かりました」と振り返ります。
また、2015年に社員満足度調査を行った際、女性からさまざまな要望が出たことを受けて2018年、全女性社員を対象に「女性ミーティング」を開催。「出産後も働けるか不安なため、フレックスタイム制を充実させてほしい、在宅勤務を認めてほしいといった声が上がりました」と金澤さん。フレックスタイム制については、研究・開発部門では以前からコアタイムを設けて実施していましたが、昨年には管理部門でコアタイムなしで試験導入。今春から、3交代制勤務の工場を除く全部門で導入する予定です。これまで必要に応じて例外的に認めていた在宅勤務についても、制度化を考えているそうです。
今後も、省力化・効率化による生産性の向上と働きやすい環境・制度の充実の両面から、社員のさらなる「ハッピー」を目指す改革は続きます。

取締役専務執行役員の竹内さん(左)と広報室課長補佐の金澤さん

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