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働き続けたいと思える土台をつくり成長を促す

株式会社PLAST

所在地 神戸市長田区腕塚町4-2-1
事業内容 高齢者・障害児の通所施設、福祉用具レンタル店の運営
従業員数 30人(男性11人、女性19人)
冊子掲載 令和元年度WLBな会社ガイド
公開日 2020年2月27日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

介護、リハビリ業界では珍しく、経営層も含め職員の多くが20~30代のPLAST。女性職員が出産、育児などのライフステージに直面したことをきっかけに、働き続けられる土台づくりに着手。今後はスタッフの成長を支えることに力を注いでいこうとしています。

大正筋商店街に構える企業主導型保育園「ジャングル・ラボ」で働くスタッフたち。

若い職員の思いに応えるために

 同社は5年前、病院で働く理学療法士だった当時26歳の廣田恭佑さん(現社長)と31歳の大谷紘一郎さん(現常務)が創業しました。高齢者のリハビリに関わるうちに、もっと手前の予防段階でやるべきことがあるのではと考えたのが独立の理由でした。現在は神戸市長田区で、高齢者向けデイサービス施設や重度障害児向けデイサービス施設、訪問看護ステーション、福祉用具レンタル店など6つの施設・店舗を運営しています。施設・店舗はいずれもガラス張りでカフェを思わせるようなしゃれたデザインばかり。「福祉施設に対するイメージを明るいものに変えたい」と廣田社長は思いを語ります。
 若い二人の思いに共感し、同世代の職員が集まってきました。ただ、数年たつと女性職員が出産のため退職していくように。「働き続けられる環境を整えていかなければと感じました」
 そこで、ひょうご仕事と生活センターに相談し、同センターが主催するワーク・ライフ・バランスの推進役を育てる「キーパーソン養成講座」に大谷さんが参加。開講前に全職員に仕事に関するアンケートを実施し、不安や悩みを挙げてもらいました。すると、ある女性職員から「役職者になると参加する会議などが増えて忙しそう」「長く働き続けるイメージが持てない」といった声が聞かれました。講座では、そうした意見を踏まえて解決策を探り、社に持ち帰って実行に移していきました。

福祉施設を明るいイメージに変えたいと、各店舗はいずれもしゃれた内装です。

キャリアアップの道が見えて職員が前向きに

 役職者の仕事に関しては、全ての業務を洗い出し、優先順位を付け、職員に任せられる仕事を切り分けました。また、ランチミーティングなど、会議は必ず就業時間内に行い、残業が発生しないようにしました。一方で、役職者の役割を文章にするとともに評価基準も明文化。併せて、キャリアアップの講習もスタートしました。
 2019年2月には企業主導型保育園を本社の隣接地に開設。職員の利用料は無料とし、出産後も働きやすい環境を整えています。
 こうした取組の結果、「役職者にチャレンジしてみたい」という声が女性職員から聞かれるようになりました。「最近は職員の方からやってみたいことなど、さまざまな意見が上がるようになり、キャリアアップの土台づくりの重要性を感じました」と大谷さんは話します。

スタッフから新しいアイデアが次々と生まれています。

若い発想力で福祉業界に新風

 同社では、スマートフォンを使い、さまざまなテーマで意見交換やアイデア出しをするオンラインサロンを2週間に1回実施しています。各施設の現場で起こったヒヤリハット事例などを出し合って防止策を共有。事業の新しいアイデアもそこから生まれているそうです。
 ユニークな事業の一つが、脳卒中患者の理解促進につなげるイベント「カタテバル」です。参加者に利き手でない方の手で料理をしてもらうなど、まひになった時の生活の難しさを体験してもらい反響を呼びました。これに続く第2弾は「カタテモノ」。リハビリを終えた施設利用者が自宅で料理作りを楽しみたいと思っても、危険だからと家族の人に止められてしまうといった声をもとに、まひがある人のための料理本をクラウドファンディングで制作するプロジェクトです。
 「介護、リハビリの現場で求められていることにアンテナを伸ばし、できないことが増えても自分でやりたいと思う人の手助けとなれる企画をどんどん考えていきたい」と大谷さん。若い発想力で福祉の世界を変えていこうとしています。

スタッフの保育園利用料は無料。出産しても働きやすい環境を整えています。

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