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全員参加型QC活動で働きやすい会社を追求

三相電機株式会社

所在地 姫路市青山北1‐1‐1
事業内容 モータ、ポンプの製造販売
従業員数 358人(男性203人、女性155人)
冊子掲載 令和元年度WLBな会社ガイド
公開日 2020年2月27日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

ユーザーの細かなニーズに応えたモータとポンプを供給している三相電機。一人一人の社員が事業に参画しているという意識付けを図りながら、社員の声を生かす取組を続けることで、自ら考え工夫する風土を築いています。

リーダー教育では、まず約20㌔を集団歩行。助け合い、励まし合いながら歩き、全員がゴールした瞬間、一体感が高まり距離が縮まります。

QCサークル活動の在り方を見直す

 「愛と感謝と積極性」を社是に掲げる同社。社是を自ら発現できる者こそ理想の〝三相人〟と位置付け、さまざまな取組を行っています。その一つが、業務や働き方の改善を日々重ねていくためのQCサークル活動です。
 同社では早くからQCサークル活動に取り組んでいましたが、本来会社全体で取り組むべき活動が、一部の社員だけの活動になっており形骸化が指摘されていました。QCサークルのチームの一つである小集団改善活動委員会のメンバー間で「やらされてやるのではなく全員参加型の活動にしていかなければ」との問題提起がなされ、そのためにはどのようなやり方にしていけばよいのかについて、同会のメンバーで議論を重ねました。

働きやすい職場づくりに向けたアイデアを出し合う「女性改善プロジェクト」。

表彰制度を設けてやる気を促す

 その結果、それまで1チーム1 0 人前後だったチーム構成を2~3 人単位と少人数化し、チーム全員で考え毎月1 件改善提案することをルール化しました。「改善オリンピック」と名付けて生まれ変わった活動は2013年7月からスタートし、チーム数は現在124。チームで考えた改善内容は、改善の前後でどのように変わったかが一目で分かるよう写真やイラストを使って表現するとともに、悪かった点をどのように変えたのかを箇条書きで補足し、A4のシート1枚にまとめます。改善シートは各職場に毎月張り出されます。
 「改善オリンピックの狙いは、結果を評価し、表彰することでモチベーションを高め、アイデアや工夫を考え続けること。そして、改善をごく当たり前の風土にしていくことです」と話すのは統括管理部の部長の榮永悟さんです。張り出されたシートは、月1回、審査するメンバーが「整理」「整頓」「清掃」「その他(アイデア、努力など)」の4項目についてそれぞれ5点満点で評価し、点数によって金、銀、銅のランクをつけます。年間の総合計で最高得点を挙げたチームには金メダルが授与されます。これまでに出された改善件数は累計で9,000件を超えました。マンネリ化しないように、また、一部の人の活動にならないようにするため、ポイント2倍月間を設けるなど、飽きさせない工夫も取り入れています。
 改善オリンピックは他の活動へも派生して広がりを見せています。「女性改善プロジェクト」は、女性社員の有志が集まって組織されたチームで、働きやすい職場づくりに向けたアイデアを話し合っています。製造現場で重量物を持ち上げやすくするための昇降機の導入や、有給休暇を取得しやすくするために、あらかじめ、休みの予定を記入できるようにした「良い休み方ボード」の設置などにつながっています。

改善前と後の違いがよく分かるよう改善シートを掲示。

活発なコミュニケーションで一体感を育む

 「何でも意見を出し合える関係づくりのため、さまざまな教育を通じて社員同士の一体感を育む機会を設けています」と榮永さん。新入社員教育では、地域住民にも開放する夏祭りのイベントで披露するダンスを新入社員全員で考え、練習します。
 また、係長クラスを集めたリーダー教育では、座学の前に約20㌔を全員で歩く集団歩行を実施し、助け合いながらゴールを目指します。そして教育に参加しているメンバーで、各自が掲げる目標についてお互いに討論。その際、粗探しをする「悪玉」班、良い所だけを探す「善玉」班の二手に分かれ、参加者は両方の班を経験します。違った角度で物事を見ることで、多様な目線やコミュニケーション力を養い、新たな気付きを得ています。
 社員全員が主役になれるよう、今後も社員の声を生かす取組を愚直に続けるとともに、何でも言いやすい風土を育て、現状に満足せず日々新たに前進していく会社を目指します。

社員の家族(子ども)を招いて、会社見学を実施することも。

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