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ミッションとして社員と家族の幸せを実現

株式会社神戸マツダ

所在地 神戸市兵庫区東柳原町3-10
事業内容 自動車・自動車に関わる各種サービスの販売
従業員数 829人(男性716人、女性113人)
冊子掲載 令和元年度WLBな会社ガイド
公開日 2020年2月27日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

神戸マツダでは、会社の使命(ミッション)として5つの幸せの実現を掲げ、その一つに「社員とその家族の幸せ」を打ち出しています。そのためにまず、なりたい姿を定めてから目標を設定し、実行に移すことのできる自立型人間の育成に着手。さらに、各種人事制度を見直すことでより充実したワーク・ライフ・バランス(WLB)を実現しています。

店舗1Dayミーティングの開催で現場のチーム力が向上しました。

社員と家族の幸せのために

 マツダのディーラーとして県内全域を管轄する同社。創業70周年を迎えた2011年、神戸マツダのファンを増やすため、「創新」をテーマにした経営理念をスタートさせました。「メーカーのマツダが車の魅力を伝えて販売するブランド価値経営に舵を切ったタイミングに合わせ、当社としても景気に左右されず安定的に収益を生むことのできる経営を目指していこうという思いの表れでした」と執行役員人財領域総括の櫃本敏雄さんは話します。
 使命として「お客様」「地域」「社会・環境」「協力者」「社員とその家族」の5つの幸せを掲げ、特に「社員とその家族の幸せ」のため、WLBの実現を目指すことを表明しました。その道筋として、まず「内発的動機で自ら考え、行動する社員」、つまり自立型人間の育成を目標に掲げました。制度だけ整えたとしても、「制度をこの目的のために使いたい」というモチベーションが社員自身になければ意味がないからです。その上で人事制度改革に取り組むことにしました。

店舗1Dayミーティングの場で、問題点解決に向け話し合い。

1Dayミーティングで一体感を醸成

 「内発的動機で自ら考え、行動する社員」を育成するため、2012年から管理職、一般社員それぞれを対象にした研修を実施。自分がどうなりたいか定め、その上で目標を掲げることの大切さを繰り返し伝えていきました。そして、一人一人が目標を掲げる際には、それが実現することによって家族や顧客、社会にどのような幸せをもたらすのか目的を考える癖をつけるように促しました。
 さらに、県内に30ほどある店舗、部品センターを1カ所ずつ役員が巡回する「店舗1Dayミーティング」を2017年から2年かけて実施。店舗ごとの固有課題や事前に実施した社員意識調査の問題点を解決するために全員で話し合いました。そして、決まったことは社長の判断ですぐに実行に移していきました。例えば、整備スタッフの仕事の負担を軽くするための洗車機の導入や、作業環境を改善するための照明のLED化などが実現しました。
 同ミーティングは、同じ職場で働く社員たちが一体感を得るきっかけとなりました。また各自のモチベーションアップにもつながったことで、仕事内容にも効果が表れてきました。全国のマツダディーラーの社員を対象に開かれている技術や接遇のコンテストで、優勝者や準優勝者を輩出しています。

整備スタッフの負担を軽減するため洗車機を導入。

職務給で収入を安定化

 制度の見直しも次々に進めました。まずは休暇の取得促進です。自動車販売店は休日に来店客が多いため、土曜、日曜や祝日は休みを取りにくいのが実情でした。これを改め、年末年始は6日、ゴールデンウイークに5日、夏季に6日の連続休暇を取得できるようにしました。併せて、時間を要する客先訪問型の営業の方法を見直し、時間を予約して来店してもらう形に変えていきました。
 また、車を1台売るごとに営業担当者に支給される販売奨励金制度を廃止しました。「どうしても個人主義に走りがちになってしまいます。さらに給与が景気の波に大きく左右され、生活の安定という点でも弊害がありました」と櫃本さん。廃止に伴って生み出された原資は、長期的に安定した給与が得られるよう職務給を新たに設定。各職務に求められる要件を定めた上で給料に上乗せしました。
 こうした取組の結果、時間外労働は2014年の月に1人平均26.6時間だったのが、18年には21.7時間に削減できました。有給休暇の取得率も14年の13.6%から18年には27.5%に改善されています。また、社員に対する意識調査では「モチベーション」「働く環境」「ブランド浸透」など全ての項目において、マツダの全販売会社の平均を大きく上回っています。今後はフレックス制やテレワークの導入など、さらなる制度の充実を図っていきます。

顧客に対する営業の方法も改善。

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