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目指すのは社員の「ベターワーク、ベターライフ」 「仕事と子育て」の取り組みが地域に拡大

P&Gジャパン合同会社(旧:プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社)

所在地 神戸市中央区小野柄通7-1-18
事業内容 医薬品・化粧品等卸売業
従業員数 1,074人(男性 644人、女性 430人)P&Gグループ全体では  4,412人(男性1,639人、女性2,773人)※2010年6月末現在
冊子掲載 平成22年度 第2回ひょうご仕事と生活のバランス 企業表彰事例集
公開日 2010年11月17日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

女性が働きやすい職場として定評のあるプロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン㈱(P&G)。23カ国の国籍を持つ社員が働いている企業だけに、ダイバーシティ(多様性)を経営戦略の中に位置付けてきました。目指しているのは社員の「ベターワーク、ベターライフ」。生活の充実が仕事を充実させ、また仕事の充実が生活を充実させる。それが個人の能力発揮につながるとみています。

社員の11%は外国人。ダイバーシティの考え方は最先端をいきます。

多国籍の社員が培った社内の風土

フレックス制はもちろんのこと、在宅勤務、時間短縮勤務など、個々の事情に合わせて使うことができる制度が充実しているのが同社の特徴です。

「制度の中から、複数のものを組み合わせて利用している社員が多いようです。制度を増やすよりも、あるものを使いやすくしてきたことが、働きやすい環境につながっているのではないでしょうか」とヒューマンリソーシズダイバーシティ担当マネージャーの岡本幸子さんは分析します。

女性の育児休業からの復帰率は97%。よほどの事情がない限り、復帰するのが当然の流れになっています。また、近年、注目されている男性の育児休業取得者についても、同社の場合は少し事情が違います。多くの企業で、取得しても数週間といったような事例が多いのに比べて、取得期間が平均3カ月以上と長いのです。「当社には、23カ国の国籍を持つ社員がおり、社員の11%が外国人です。彼らは、家庭優先、育児参加をごく当たり前のことと思っています。そんな雰囲気が、日本人社員にもいい影響を与えているようです」と岡本さんは話します。

地域にも広がったカウンセリング

2007(平成19)年には、「仕事と子育ての両立のためのカウンセリング」を導入しました。カウンセング資格を持つ常駐の看護師が、育児休業から復帰した後の子育てや仕事について、出産前の段階で相談に乗っています。もちろん、女性だけでなく、パートナーと一緒のカウンセリングも可能です。子どもが生まれて慌ただしくなる前に、自分の描く出産後のキャリア構築などを考えておくことで、心にゆとりを持って子育てもでき、仕事への復帰を迎えることができると好評です。

「仕事と子育ての両立のためのカウンセリング」。パートナーと一緒の相談も可。

この取り組みは、社内にとどまらず、地域にも拡大しました。10(同22)年6月には、同社とNPO法人【仕事と子育て】カウンセリングセンターとが協働で運営する「“輝く私"神戸RICステーション」がオープンしました。神戸市と地元の六甲アイランド地域振興会も協力し、育児休業中の女性を対象にしたカウンセリングや、仕事への復帰を目指す女性への支援などを展開しています。同社の発案が、地域社会での活動に広がっていったのです。

「“輝く私”神戸RICステーション」での復職希望者向けメイクアップ講座の様子。P&Gの取り組みは地域社会にも広がっています。

個人の業務に専念できる金曜日

同社が目指すのは、全社員の「ベターワーク、ベターライフ」。生活の充実が仕事を充実させ、また仕事の充実が生活を充実させる、という考え方です。そして、その実践が、社員が能力を最大限に発揮できることにつながるとのコンセプトだといいます。

近年、力を入れているのが「マイデーフライデー」プロジェクト。毎週金曜日、午後2時以降は一切会議を入れないという取り組みです。パソコン上で管理されている全社員のスケジュールを「マイデーフライデー」と設定し、会議の予定を入れることができないようにブロックしてしまう徹底ぶりです。その時間は、自分の専門分野のスキルアップに活用したり、周りのペースに左右されることなく自分の業務に集中したりして、個人個人の仕事の効率を高めることができ、残業時間も減少しました。

個人の能力を最大限に発揮するためには、個々の事情に合わせて柔軟に働きやすい環境を創出することが不可欠というのが、同社が確立してきたスタイル。今後も、時代を先取りした新たな動きが生まれてきそうです。

「コーポレートアスリートトレーニング」。仕事に集中する能力を高めます。

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