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有給休暇取得100%を目指す残業ゼロで笑顔の職場

有限会社ウェルビー

所在地 加西市鎮岩町482-1
事業内容 介護サービス
従業員数 32人
冊子掲載 仕事と生活のバランス VOL.44
公開日 2019年12月9日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

加西市で介護事業を展開する有限会社ウェルビー。ITツールを活用して残業を減らしたり、有給休暇を取りやすい仕組みを導入したりするなど、全従業員が心身ともに無理なく働ける職場づくりを進めています。

利用者の体温や血圧などもタブレットに入力し、データを管理している

タブレット端末の導入で残業ゼロに

同社は、かつて病院で介護助手をしていた代表取締役社長の三船由香さんが、自分の親を安心して預けられるような介護施設をつくりたいと2004年に立ち上げました。まずは建築士の資格を生かして介護リフォーム事業を始め、2006年に「通い」を中心に「訪問」や「泊まり」と組み合わせたサービスを提供する小規模多機能施設「なの花かさい」を、2012年には近隣に2施設目となる「なの花たかむろ」を開設しました。
 両施設とも24時間体制で、32人のスタッフが3交代のシフトを組んで運営しています。その多くは50代以上の女性で、中には70代のベテランも。「パソコンが苦手な人も多く、日々の書類は手書きが基本。毎日終業後に作成していたため、40分ほど残業するのが当たり前でした」と三船さんは振り返ります。
そこで、今年5月にタブレット端末を導入。フォーマットに沿って簡単に入力できるので、業務の合間の短い時間を使って作業することにより負担は大幅に軽減、今では残業がほとんどなくなりました。

情報共有とコミュニケーションが鍵

シフトによって一人一人の勤務時間が異なるため、スタッフ同士の情報共有は欠かせません。毎日全員がそろう昼の時間に「昼礼」を行い前日からの申し送りをするほか、LINEのグループ機能を使って情報を流したり、管理職はチャットワークを用いて資料を共有したりするなど、ITツールを活用し、それぞれが顔を合わせなくても情報を把握できるように工夫しています。
また、スタッフ間のコミュニケーションを深めるため、ランチ会やバーベキュー、施設の利用者と一緒に楽しむ運動会や旅行など、多彩なレクリエーションを実施しています。「宿泊できない人もいるので、旅行は日帰りか1泊2日か各自選べるようにし、なるべく皆が無理なく参加できるようにしています」
 さらに、職員のモチベーションを高めるための取組も行われています。2017年から、半年に一度行う自己評価と上司による査定を基に「年間最優秀職員」を両施設で1人ずつ選び、希望するものを賞品として授与しています。昨年選ばれたスタッフには、介護福祉士の資格取得費用がプレゼントされました。

代表取締役社長の三船さん

有給休暇は毎月申請機会を設定

同社では有給休暇の取得にも力を入れてきました。創業時から1時間単位で取得できるようにしていたものの、自由に取っていいという雰囲気が浸透していなかったため、長らく取得率は低かったそうです。そこで4年前、翌月のシフトを組む際に自分で休日が決められる月2日の希望休のほか、有給休暇の希望も併せて申請するようにしました。「毎月定期的に申請する機会を設けたことで、気軽に申し出られるようになりました。今では取得率はほぼ100%です」と笑顔の三船さん。短時間に分けて回数を多く取れるのも、通院などのちょっとした用事に便利だと好評です。
 今後の課題は、若いスタッフの雇用。「現在新卒採用は行っておらず、現場は40代、50代が中心となり回しています。しかし、長い目で見ると若いスタッフが必要なので、受け入れ後の教育体制が整えば採用したいですね」。若手の補充も視野に、年を重ねても無理なく働き続けられる職場を目指します。

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