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合併を機に職場環境の改善に取り組む 男性社員の育児休業取得者も

株式会社ケイテック

所在地 明石市川崎町1-1
事業内容 製品デザイン、三次元設計、情報システム開発 等
従業員数 461人(男性312人、女性149人)※2010年10月現在
冊子掲載 平成22年度 第2回ひょうご仕事と生活のバランス 企業表彰事例集
公開日 2010年3月1日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

川崎重工業のグループ会社で、二輪車のデザインや設計、構造解析などを手掛ける㈱ケイテック。ワーク・ライフ・バランスの取り組みを本格化させたのは、他のグループ会社と合併した2006(平成18)年のことです。事業内容も風土も異なる会社を融合させる取り組みの中で、「社員が安心して仕事と子育てを両立できる職場環境の実現」に力を注ぎ、各種制度を取得しやすい雰囲気が育まれつつあります。

若手社員を中心に立ち上げられた「あいさつプロジェクト」のメンバーたち。活発な議論が社風に変革をもたらします。

制度の周知徹底が効果につながる

同社では2005(平成17)年度から、仕事と家庭を両立できる仕組みを整えてきました。初年度には、育児休業期間を1年から3年に延長するとともに、育児のための短時間勤務制度の取得期間を小学校就学前から小学校卒業までに延ばしました。併せて、フレックス勤務制度の導入も図りました。

 次々に打ち出した制度を周知徹底するために、06(同18)年10月には、子育て支援窓口を設けてあらゆる相談を受けられるようにしました。子育て支援制度の講習会を開く一方で、「子育て支援のしおり」を作成し、男性社員も取得できることをアピールしました。

 その結果、06年度以降では、07(同19)年度を除いて毎年育児休業の取得率100%を達成しています。また、短時間勤務制度の取得申請者は06年度のゼロから10(同22)年度は9人にまで増え、フレックス勤務制度申請者も多く、中でも男性社員の取得が多くなっているなど、制度がしっかりと浸透しつつあることをうかがわせます。「それぞれの制度については取得することが普通という意識になっているようです」と総務部人事課の井上里嘉課長。

あいさつでコミュニケーション向上

同社の業務はパソコンに向かって作り上げていく仕事が多いために、「どうしても社員間のコミュニケーションがとりにくい」と井上課長。そこで「職場のコミュニケーションを活発にし、お互いが目配り、気配り、心配りができ、なんでも相談しやすい職場環境をつくるために」とコミュニケーション向上活動にも取り組んでいます。

2010(平成22)年1月から、09(同21)年度の新入社員を中心としたメンバー16人による「あいさつプロジェクト」運動がスタート。運動のポスターを各職場に掲示し、毎号の社内報でプロジェクトの活動を掲載しています。「今まであいさつをしなかった社員が徐々にあいさつをするようになった、面識のない人ともあいさつをすることで顔を覚えてもらい、話しやすくなった、など効果を実感している社員が多いようです」と井上課長は話します。

社内報「ケイたま」では、「あいさつプロジェクト」や研修、制度等を紹介・周知。

意識改革研修で仕事のやりがいも

また、より風通しの良い組織風土を目指し、ひょうご仕事と生活センターに相談をしてスタートしたのが業務改善などに取り組むための意識改革研修です。その中で、報告・連絡・相談を徹底するためのセミナーを開き、職場内でのコミュニケーション力の向上にもつながっています。

「仕事への取り組み方セミナー」は、業務改善・意識改革向上が目的。

研修後には、「以前ほど自分で抱え込まなくなったので悩む時間が減り、その分考える時間に充てられるようになった」「ミスやトラブルが起こったらすぐに連絡をする習慣がつき、現場の作業状況や問題点などをすぐ把握できる状況になった」などの声が若手社員から挙がっています。

また、小川耕司社長も率先して社員との対話の場を持っており、グループごとにお酒を飲みながらの交流会の場を設け、社員と本音をぶつけ合っているとのこと。「何でも相談できる環境をつくることは、結果的に社員が仕事にやりがいを感じることにもつながっているようです。これからも、より良い職場環境を目指すと同時に、一人一人がメリハリのある仕事を心掛け、皆が充実したゆとりの時間を持てるようにしたいですね」と井上課長。

こうした取り組みの成果として、男性社員としては初めてとなる育児休業申請者が現れました。2011(平成23)年4月から1年間取得する予定だそうです。

子育て支援を男性社員にも啓発。制度浸透の結果、時短勤務の希望が増加。

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