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準社員やパートから正社員へ登用 社員のやる気を促す仕組みを整える

株式会社関西スーパーマーケット

所在地 伊丹市中央5-3-38
事業内容 飲食料品小売業
従業員数 5,468人(男性1,580人、女性3,888人)※2010年9月現在
冊子掲載 平成22年度 第2回ひょうご仕事と生活のバランス 企業表彰事例集
公開日 2010年11月16日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

県内外に59店舗を展開する㈱関西スーパーマーケットは、全ての社員が働きやすく、平等にチャンスが得られる仕組みを整えています。その一つが2008(平成20)年にスタートした、準社員およびパートと正社員とを行き来できる「社員登用制度」。意欲と能力があれば将来の幹部候補生として道が開かれるチャンスが用意されたことで、準社員、パートのモチベーションの向上につながっています。

上司の理解で制度利用が徹底

小学1年生と3歳の子どもがいる総務グループの川崎由果さんは、第1子の育児休業から復帰後、短時間勤務制度を活用して働き続けています。

勤務時間は午前9時半から午後3時半までで、余裕を持って保育園の送迎ができているといいます。「月9回以上と定められた公休の取得についても、取れないときは上司の方からなぜ取れないのか聞いてくれます。こちらの事情を酌んで柔軟にスケジュールを見直してもらえるのでとても助かっています」と話し、個々の事情に配慮してくれる職場の雰囲気にも感謝している様子です。

本社に勤める川崎さん(左)は、育児休業の後、短時間勤務制度などを活用し職場復帰。

正社員登用の応募は58歳未満まで

同社では、優れた社員に定着してもらえるようにと、早くから男女、年齢の別なく誰もが働きやすい職場づくりに積極的に取り組んできました。その中で、近年、力を注いでいるのが、パート、準社員に対しチャンスを提供することです。2008(平成20)年には、まずパート、準社員を社員に登用する「社員登用制度」の募集を始めました。

登用試験は毎年1回実施します。応募の条件は、準社員、パートのうち一定の資格クラスを持った人で、選考時点で満58歳未満、過去2年間の人事考課で一定以上の評価がなされ、店長推薦がある者、となっています。

制度を創設する際、担当部署では募集対象の上限年齢をどうすべきかについて議論があったそうです。「当初は45歳くらいで区切るのがいいのかなと考えていたのですが、トップから、『やる気のある人の思いを年齢で区別してはいけない』と言われ、定年ぎりぎりの58歳未満に決まりました」と総務グループ労務チームチームリーダーの橋口和幸さんは経緯を話します。

西宮市の広田店に勤める福田義宗さん(左)は、2002(平成14)年にアルバイト採用され、パートを経て今年、社員に登用されました。

責任感ややる気の向上につながる

来年定年を迎える総務グループ労務チームの高口栄子さんは昨年、準社員から正社員に登用されました。「入社して以来、正社員と同じように働き続けてきたという自負がありましたから。募集年齢がぎりぎりで、まさに私のために用意された制度では、とやる気が湧いてきました」と制度に応募した理由について話します。

制度がスタートして2年間で26人の応募があり、15人が社員に登用されました。今年11月に発行された社内報には、社員登用者1期生による座談会が掲載されています。「自分一人で部門を運営できるようにならなければ、社員として認められないのだと感じています」と責任感の大きさに緊張を感じている声がある一方で、「一番の変化は売り上げを上げるという意識が身に付いたことです」と社員としての前向きな意識の変化をうかがわせる声も多く見られます。社員に登用されたうちの一人は、勤務時間の都合が合わずパートに戻りましたが、あらためて登用のチャンスもあり、本人の思いに合わせて行き来できる制度になっています。

社員登用者1期生が集まって意見を交換した座談会。

申請時、対象の上限年齢だった高口さんですが、「準社員の時には参加できなかった研修も受けられるようになり、会社が自分を育ててくれようとしていることを実感し、前向きな気持ちになれています」。来年には定年を迎えますが、再雇用制度を申請する予定で、「65歳まで働き続け、担当している業務についてはどんなことでも応えられるようになりたいですね」と生き生きとした表情で力強く語りました。

正社員に偏りがちな研修をパート・アルバイトにも拡大。スキルアップの場を提供。

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