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社員の声を反映しよりよい制度や環境づくりに

日東物流株式会社

所在地 神戸市中央区港島4-6
事業内容 港湾運送業
従業員数 321人
冊子掲載 仕事と生活のバランス vol.42
公開日 2019年5月20日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

神戸のポートアイランドに本社を構え、西日本を中心に国内17カ所で港湾運送や倉庫業などを手掛ける日東物流株式会社。自己申告制度を活用して従業員一人ひとりの声に耳を傾けながら、誰もが働きやすい職場づくりと人材育成に力を注いでいます。

輸出入の手続きを担当する通関士。女性の活躍が目立つ

従業員の率直な思いをくみ上げる

同社は1926年、神戸で創業。川崎汽船グループの一員となってからは、港湾の物流サービス全般を手掛ける企業として発展を遂げてきました。
従業員は男性276人、女性45人の計321人。2007年以降、全従業員を対象に年1回、自己申告制度によりウェブで各自が業務上で抱えている問題や将来的なキャリアの意向、会社に対する疑問や要望を集め、社長を含む幹部で検討して各自に回答、必要に応じてその都度対応策を具現化しています。
これまでに実現した事例の一つが、ひょうご仕事と生活センターのサービスを利用した全4回の「ワーキングマザー研修」の実施です。未婚を含む女性はもちろん、男性管理職を対象にした研修もあり、仕事と子育ての両立に対する理解を深めました。「普段、女性同士で悩みを話し合う場がないので良い機会だったと好評でした」と総務・人事グループ人事チーム長の中川勝人さんは話します。
また、年次有給休暇を1時間単位で取得することができる時間単位有給休暇も、自己申告制度での従業員の要望を基に、昨年導入された制度です。「主に子育て中の女性が利用すると予想していましたが、実際には半数近くは男性が利用しており、誰でも気軽に使える休暇として浸透しています」と分析します。
できるだけ自由に思いを述べることができるよう、直属の上司は目を通さない仕組みにしている自己申告制度ですが、当初はほとんど意見が出なかったといいます。「何も書かないということは現状に満足していると判断されるので、率直に書くよう呼び掛けました」と中川さんは振り返ります。結果、今では毎回100件以上の声が寄せられているそうです。

総務・人事グループ人事チーム長の中川さん(左)と人事チームの辰巳さん

資格取得やスキルアップを支援

従業員のキャリアアップにも力を注ぐ同社。自己申告制度による希望を基に、入社から10年の間に約3年ずつ異なる部署に配属し、さまざまな経験を積めるようにしています。
職種についても毎年、一般職の人を対象に総合職への転換の意思を聞き、希望者は試験に受かれば転換が可能です。今年4月からは、地域総合職も新設。人事チームの辰巳泰之さんは「転居を伴わない総合職なので、多くの従業員にとってキャリアの選択肢が広がると思います」と話します。
このほか、業務に必要な資格取得やスキル習得の推進にも力を入れています。例えば、輸出入品を取り扱う仕事で欠かせない通関士の資格は、通信教育の受講費を全額補助。さらに、取得後は給与に資格手当が上乗せされます。「現在、10人いる通関士のうち4人は女性で、入社後働きながら取得した人がほとんど」と女性の活躍も目立ちます。
外国貿易船などとやりとりすることも多いため、語学のスキルも必須です。とりわけ頻繁に使う英語と中国語については週2回、受講費は全額会社負担でスクールに通うことができます。「入社時はほとんど話せなかった人が、今ではグループ会社の海外事業所で勤務するほど成長したという例もあります」と辰巳さん。
これからも、従業員の声をしっかりと受け止め、フィードバックさせながら、よりよい制度や環境づくりを進めます。

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