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新入社員残業禁止制度で効率よく働く習慣を体得

株式会社阪技

所在地 高砂市荒井町東本町19-23
事業内容 タービンの設計、品質管理、システム開発など
従業員数 245人(男性103人、女性142人)
冊子掲載 平成30年度版WLBな会社ガイド
公開日 2019年2月7日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

大手重工メーカーの協力企業として、発電用タービンの設計から試作、製造、品質管理まで、ワンストップ生産を行う阪技。依頼された仕事をただ漫然とこなすだけではなく、取引先に感動を与えられる会社になるべく、社員教育や職場環境の整備に取り組んでいます。

定期的に先輩社員が後輩の相談に乗るメンター制度を導入。社歴が近い人同士の話しやすい環境になっています。

感動を創造するための人づくり

 従来はタービンの設計業務が中心でしたが、近年は発電プラント機器製作における品質管理や、生産効率向上を目指したシステム開発まで事業の幅が広がっています。このため、ここ10数年で女性社員の数が4倍以上に増えました。事業を拡大できているのも、「技術と製品・サービスをもってお客様に貢献し、共生をはかる」という基本方針が社内に浸透しているから。その上で「感動を創造する」ことを目標にしています。
 「感動を創造できるような人材を育成すること、そして彼らが気持ちよくやりがいを持って働ける環境を整えることが大切です」と総務部の里中真人さんは語ります。
 同社の仕事は設計業務をはじめとする専門的な技能が必要ですが、未経験者も積極的に採用しています。新入社員は教育センターで約半年をかけて、文書ソフト、設計ソフト、ITなどの基礎研修を受けます。初めての人もすぐに覚えられるよう作業手順書やチェックリストを独自に整備し、活用しています。
 研修中はもちろん配属後も「新入社員残業禁止制度」を設けています。毎日17時半の終業時刻までに必ず仕事を終えるようにしなければなりません。入社5年目の里中さんも経験しました。後ろめたい気持ちになりました。迷惑を掛けないよういかに集中して、効率よく仕事を終わらせるかを考える習慣がつきました」と振り返ります。
 また、新入社員一人一人に、仕事上で抱える悩みなどを相談できるメンターが付いており、月に1度面談をしています。メンターは年齢が近い若手社員が担当し、新入社員との相性を見て任命します。
 入社2年目の総務部の山本千尋さんは、「勤務中は多忙で聞きづらいことでも、面談で聞くことができるのはとてもありがたかった。年の近い先輩だからこそ、新入社員ならではの不安もぶつけやすかったです」と話します。

グループワークなどの研修も充実しています。

残業時間は毎年減少

 毎月開かれる衛生委員会で残業時間の報告がなされ、幹部が参加する経営会議の場でも情報が共有されます。残業が増えている部署や特定の社員については、品質会議の場で、どうすれば削減できるのか対応策を考えています。
 また、業務の効率化を図るため、社員から改善提案を募集。例えば手書きで行っていた郵送物の宛て先記入は、シールを作るようにしたことで書き間違いがなくなり、作業効率もアップしました。細かい改善の積み重ねで生産性を向上させています。
 取組の結果、残業時間は毎年減少しており、1人当たりの月平均残業時間は2013年の20.4時間から、17年
には12時間まで削減されました。

社員が提出する「改善提案メモ」。

社内保育所は保育内容が好評

 2016年に開設した社内保育所は、現在6人の社員が利用しています。園庭で育てた野菜を給食に使ったり、英語遊びの日を設けたりと、こだわりの保育内容が好評を得ており、利用者の一人、総務部の高橋絵莉さんは「子どもと向き合った保育をしてくれるのがありがたい」と言います。
 高橋さんは子どもが1歳になるまで育児休業を取得しましたが、長いブランクを不安に感じたそうです。「育休は1年間取得するものと思っている社員が多いのですが、1年以内での早期復職も選択できます。そういうこともしっかり伝えていければ」と、自身の経験から情報発信にさらに力を入れていきたいと考えています。

社内保育所「わくわくキッズはんぎ」。栄養士が常駐し食育を重視しています。

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