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皆が働きやすい職場で地域に根差した放送局に
株式会社姫路シティFM21
所在地 | 姫路市本町68-290イーグレひめじB2階 |
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事業内容 | 姫路市周辺をエリアとする地域放送局 |
従業員数 | 22人(男性6人、女性16人) |
冊子掲載 | 平成30年度版WLBな会社ガイド |
公開日 | 2019年2月7日 |
※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。
放送局といえば、長時間休みなく働くイメージが根強く残っています。姫路シティFM21(FMゲンキ)がそのような「無茶な働き方」を改めるべく取り組んだのが、「地元の人に働きたい時に働いてもらうこと」でした。かつては多かった離職者も今ではほとんどいなくなりました。
過密労働からの脱却目指し
半径数十㌔を受信エリアとし、地元の身近な話題を提供しているコミュニティFM。その多くは、少人数で番組制作から営業までを担当しており、どうしても過密労働になりがちという課題を抱えています。FMゲンキ2001年の開局からしばらくは、そのような状況が続いていました。さらにある時、業務を委託していた番組制作ディレクターが次々に辞めてしまったことで、残された少数の社員にますます仕事の負担がかぶさってきました。
「状況を変えるには働き方を改めて、ここで働き続けたいと思える魅力的な会社にしていかなければという思いに至りました」と話すのは、専務取締役放送局長の鯉塚晃好さんです。
放送の仕事に興味を持っている人が地元にも少なからずいることは分かっており、そういう人たちに働ける時間だけ働いてもらうことで、従業員同士サポートし合える仕組みを整えることにしました。姫路周辺の人を中心に業務委託や採用を増やし、未経験者でも即戦力として働けるように作業マニュアルの整備を図りました。
決められた時間内で自由に調整
2 0 1 1 年に業務委託契約を結び、週1日6 0 分の番組のパーソナリティーからスタートした杉山ひろこさん。3人いる子どもの末っ子が幼稚園に入り時間に余裕ができたこともあって、翌年には夕方の2時間半の生放送番組を担当。ディレクター業務も任されるようになりました。
16年4月には時給制のパートタイマーになり、17年4月に短時間社員制度が設けられたのに伴い、短時間正社員になりました。週40時間までで勤務時間の上限を設定し、自由に勤務日、時間帯を決めることができます。「決まった時間内に集中して働くことにより、時間を有効に使えるようになりました」と言います。
他の女性社員のケースでは、育児休業を取得した後、職場に復帰するまでの間、在宅勤務ができるようにし
ました。正社員についても、ひと月の勤務時間を満たせば、1日の勤務時間や休日を自由に調整できる変形労働時間制を導入。状況や希望に応じた働き方を認めています。
認め合う場を設け一体感を醸成
ある社員からの「ワーク・ライフ・バランスをさらに進めてより働きやすい会社にしてほしい」との声を受け、3年前に杉山さんと放送総務部の津雲あおいさんの2人が、ひょうご仕事と生活センターが開催している、ワーク・ライフ・バランスを進めるためのキーパーソン養成講座に参加しました。講座を受けたことで「ミスなく、気持ちよく働くために、できることがもっとあると気付きました」と津雲さんは言います。
まず取り組んだのが番組間の申し送りでした。かける曲やトラブルなどの情報をグループウエアで共有したことによりミスが減り、一体感も生まれました。
また毎年、年間で最も良かった番組作品を社員投票で決める「輝く!FMゲンキ番組大賞」を実施、年末に
表彰式を行っています。併せて「感謝・称賛部門」を設け、日頃の「ありがとう」や「よく頑張っている」などの思いを言葉にして伝えています。
近年は自然災害が頻発し、FM局には地域の防災情報発信媒体としての役割も求められるようになりました。そこで同社では、緊急時にいち早くスタジオに駆け付け、1人で情報収集、放送ができる防災パーソナリティーという職務を社内で独自に整備しています。もちろん、そうした出勤時にはその分を事後調整し、勤務時間が超過しないようにしているそうです。
地域に根差した、地域に必要とされるコミュニティ放送局としての役割をますます強めているFMゲンキ。従
業員の定着率も格段に向上し、放送事故ゼロを継続中です。
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