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人を大切にする風土が浸透 新卒5年間の離職率0%

川重テクノロジー株式会社

所在地 明石市川崎町3‐1
事業内容 川崎重工グループの研究開発支援
従業員数 373人(男性338人、女性35人)
冊子掲載 平成30年度版WLBな会社ガイド
公開日 2019年2月6日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

全社員の96%を技術系社員が占める川重テクノロジー。高度化する技術的課題の解決には、自身が納得して働ける職場環境と、創造性とチームワークを育むチャレンジングな風土が大切であるとの考えに基づき、多様な取組を実践。新卒5年間離職率と既卒3年以内離職率は0%を達成しています。

材料評価や試験、調査などを行う技術者ら。2人の女性社員は子育てをしながら専門分野で活躍しています。

ライフイベントに参加できるように

 川重テクノロジーは、親会社である川崎重工業の研究開発部門から独立した会社です。事業分野は、受託試験、化学分析、制御システム、ICT/IoTなど10部門に分かれており、ほとんどの社員がいずれかの部門に所属する技術者集団です。100年前に8時間労働制を日本で初めて導入した川崎重工業の伝統をくみ、「人を大切にする風土はグループ全体に浸透しています」と企画本部人事
総務部部長の佐野尋史さんは言います。
 自然体で取り組んできたことが、結果的にワーク・ライフ・バランスの実現につながったという同社では、それらの取組を3つに分類しています。
 一つ目が「重要なライフイベントに積極的に向き合える環境」です。育児休業は子どもが3歳になるまで取得
可能。育児フレックス制度は、子どもが小学校を卒業するまでの期間、30分単位で1日最大3時間まで労働時間を短縮できます。また、介護休業制度は、被介護者1人につき、1回1年間を上限に3回まで利用することが可能です。3回としているのは、最初のケアプラン作成時、要介護度が重くなった時のプランの見直し時、そして終末期に寄り添えるようにとの配慮からです。さらに、7時から10時の間で勤務開始時間をシフトできる個別時差出勤制度は全社員が利用できます。
 女性社員の育児休業取得率は100%で、復帰率も100%。育児フレックス制度についても、対象となる女性社員は全員が活用しています。一方で、男性社員の利用率は対象者の8%にとどまっており、利用を呼び掛けているところです。介護休業制度を利用する人は男女ともに少数で、「制度があるということを常に発信し、介護を理由に辞めることがないように働き掛けていきたい」と人事総務課長の西江一朗さんは話します。

女性の育児休業取得率100%、職場復帰率も100%です。

7月に5連休の電力休暇

 二つ目が「充実したオフタイムを楽しめる環境」です。同社では年末年始、ゴールデンウイーク、そしてお盆休暇の他に、電力需要を抑えるためにスタートした電力休暇が今でもあり、7月の海の日を絡めて一斉に5連休を取得します。
 それとは別に、連休を取得できるゆうゆう休暇や節目に利用できる記念日休暇は、向こう1年間でいつ取得するかを休暇計画カレンダーに宣言できるようにしており、取得促進につながっています。この結果、年次有給休暇取得率は5年平均で69%に達しています。

年に1度の全社レクリエーション(2017年は須磨海浜水族園)。

納得して働ける職場に

 そして三つ目が「チャレンジングな仕事を支える風通しの良いコミュニケーション」です。年1回、キャリアプランなどについて上司と話し合うテクノ面談制度は、自身の仕事の棚卸しをし、関わりたい仕事を確認する機会になっています。「技術者は自分の仕事に納得した上で働きたいという気持ちを強く持っているので、当社では採用時に本人の希望を聞いて配属を決定、その後も希望を確認しながら働けるよう配慮しています」と人事総務課主任の鳥生明美さん。その際提出する面談シートには自由記入欄が設けられており、介護や出産など家庭のことも相談できるようにしています。
 また、役職任用時に社長と面談する機会が設けられているほか、任用時研修には役員も参加し、先輩技術者として自身の失敗談や成功談などを伝えています。
 1991年の新入社員歓迎ソフトボール大会を皮切りに毎年続いている、全社員参加のレクリエーションは
同社の名物行事になっています。創立40周年を迎えた2018年は、家族も招いて大阪のテーマパークでパー
ティーを開き、約600人が参加しました。
 本年度初めて実施した全社員対象の意識調査では、「会社に満足しているところ」についての回答で「働き
やすさ」がトップを占めました。働きやすい職場づくりは、新卒5年間離職率、既卒3年以内離職率0%という結果につながっています。

役職任用時研修では、社長をはじめとした役員が会社の方針を直接伝え、社員の声も聞きます。

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