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「衛生委員会」を設置 業務の平準化で残業抑制

株式会社ベネスト

所在地 神戸市中央区多聞通4-1-20 富士興業湊川ビル4階
事業内容 ソフトウェア設計・開発・保守・運用
従業員数 52人(男性40人、女性12人)
冊子掲載 H29年度版WLBな会社ガイド
公開日 2018年4月3日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

ベネストでは一部の社員に業務が偏り、長時間労働を引き起こしがちでした。そこでプロジェクト案件、作業者ごとに作業時間を記録し、業務の平準化を図りました。さらに、衛生管理者の資格を持つ社員が働き方をアドバイス。働き続けられる環境の整備に努めています。

5年前に立ち上げた「衛星委員会」。各部署から1人が参加し定期的に開催。仕事の偏りの是正、長時間労働などについて話し合われます。

メンタル不調者を出さないために

 同社の事業は、医療機関向けの情報システムの構築・運用・保守、一般産業向けの業務系情報システムの開発・カスタマイズ、工場向けの各種生産ライン・プラントの制御設計の3分野が主力です。案件ごとに2人から5人程度のプロジェクトチームを組織し、3カ月から6カ月かけて開発に当たります。
 複数案件が同時並行で進むため、幾つかのプロジェクトを兼任している人や専門性が高い特定の人に作業負荷が集中する状態が続いていました。特に納期直前は長時間労働が続くことがあり、メンタルの婦長による休・退職者も出たといいます。
 そこで5年前に「衛星委員会」を設け、社員の勤務実態を把握することにしました、まずプロジェクトの案件ごとに社員一人一人に作業時間を毎日記録してもらい、プロジェクトごと、社員ごとの仕事の偏りを数値として見えるようにしました。その上で、プロジェクトごと、社員ごとの負荷を比べて、人員の再配置を行い、それでも足りない場合には追加要員の早期確保に努めました。また、時間外勤務が多い社員に対しては状況をヒアリングするとともに、産業医との面談を勧めました。

コーポレートグループのリーダー、今城さん(中央)は3歳と6歳の子どもの母親。短時間勤務制度を利用しながらWLBの取組に積極的に関わっています。

5人の衛生管理者がアドバイス

 さらに、部署ごとに国家資格である衛生管理者の資格取得を促し、2人の第一種衛生管理者、3人の第二種衛生管理者が誕生しました。コーポレートグループのリーダー、今城愛子さんは「単に『残業は控えましょう』と抽象的な声掛けをするよりも、数字で見せて、専門的な立場から指導をすることで、社員にしっかり聞き入れてもらえるようになりました」と話します。

WLBの重要性を共有するため外部から講師を招き社内研究会を開きました。

短時間勤務の女性管理職も誕生

 女性社員が増えるにつれ、長く働き続けてもらうため産休・育休はもちろん、短時間勤務制度も整えていきました。また、看護などでやむを得ない場合は在宅勤務も可能にしました。こうした取組の結果、各種制度の利用者は年々増加。2016年の短時間勤務制度利用者は3人、在宅勤務制度利用者は2人。育児を理由とする男性社員の育休取得率は100%で、妊娠・出産を理由にした離職者はゼロになりました。
 今城さん自身、入社後に2人の子どもの出産を経験しました。2度の復帰後はいずれも短時間勤務制度を利用し、現在も3歳、6歳になる子どもの送り迎えのため9時から16時半までの短時間勤務をしています。「復帰する1カ月前には上司との面談があり、復帰前に所属していた職場に戻してもらえたのでストレスなく続けることができています」と今城さんは話します。そして2017年10月、新しくできたコーポレートグループのリーダーを任されました。「これまではシステムエンジニアをしながら衛星委員会の運営を担っていたのですが、今後は全社を見渡し、さらに、皆が働き続けやすいようにしていきたい」と気持ちも新たに、ワーク・ライフ・バランスの取組に力を入れています。

会社の後押しもあって、短時間勤務、残業免除、在宅勤務の各制度の利用者が着実に増えています。

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