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助け合って無駄を排し患者に向き合える環境を

医療法人社団栄宏会 栄宏会小野病院

所在地 小野市天神町973
事業内容 医療業
従業員数 273人(男性96人、女性177人)
冊子掲載 H29年度版WLBな会社ガイド
公開日 2018年2月1日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

小野病院は2014年4月に新設された病院です。設立当初はまず作業の標準化から取り組みました。直面する課題をボトムアップで解決し、短時間で中身の濃い会議を実現するとともに、負担を分かち合いながら働き続けやすい仕組みを整えています。

話し合いを通して負担を分かち合い、働き続けやすい病院へと進化しています。

短時間で中身の濃い会議を実現

 同病院は、旧小野市民病院の建物を利用し、「急性期から在宅をつなぐ地域の医療機関」として新たにスタートしました。さまざまな経験や知識を持った職員が集まっており、まず業務手順を標準化するためのマニュアル作りから始めました。
 「ゼロから作り上げていく作業は困難を伴い、当初は退職者も出ましたが、”働き続けられる職場を創りたい”という思いからWLB委員会を立ち上げました」と看護部の井上眞由美部長は振り返ります。
 当初から問題となっていたのは、委員会や会議、勉強会などに時間を取られ、患者と向き合う時間が削られていることでした。そこで会議の改革から着手します。効果的な会議の持ち方として、「あらかじめテーマを知らせ、会議は意見を出し合う場にする」「時間は30分以内」「議事録に所要時間を分単位で記録する」などを実践した結果、中身の濃い会議になり、しかも延べ時間を前年比で27%短縮することができました。

経験豊富な60歳以上の看護師を「ゴールドナース」と名付け、募集を行いました。

ベテランを手薄な時間帯に補充

 同病院では子育て中の看護師が多いことから、「早朝、夕方、土曜日の勤務は負担が大きい」という声が聞かれました。この状況を改善するために60歳を超えた経験豊かな看護師を「ゴールドナース」の呼称で募ることとしました。早朝や夕方の短時間、土曜日の勤務等をカバーしてもらうことで正規看護師の負担を大きく改善できました。
 「ゴールドナース」も自分の経験や知識を発揮する場ができ、「お小遣いもできた」と喜んでおり、Win-Winの関係が生まれています。

ベッド脇に置かれる「環境設定カード」。

環境設定カードで情報を共有

 入院患者に関わる職種(看護師、介護士、リハビリセラピスト、歯科衛生士等)の誰もが、日々変化する患者の身体状況を瞬時に把握し対応できる「環境設定カード」を作成しました。同カードはベッドサイドに配置し、ベッド柵の位置や転倒防止のセンサーの設定状況、歩行や車いす使用などの情報が記入され、ひと目で状態が把握できるようになっています。
 一方、多くの病院が処置の一部を担ってもらうなど、補助的な位置づけでパート職員を雇い入れる中、同病院のパート職員は、正規職員と同じ戦力として働いています。「申し送り事項が減り、患者さまの転倒や転落なども減っています」と井上部長はその効果を説明します。パート職の看護師の活躍の幅が広がり、その分、正規看護師が休暇を取りやすくなっています。
 こうした取組の結果、有給休暇消化率は当初の50%から69.9%に改善。看護師たちに余裕が生まれ、職員は患者のためのイベント企画や準備に生き生きと取り組むようになりました。
 「職員一人一人が自分らしく輝く職場づくり」を目指し、さらに取組を進めていきます。

会議の時間を大幅に短縮し、患者に向き合う時間を増やしました。

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