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研修制度や子育て支援で女性のキャリアアップを応援

兵庫信用金庫

所在地 姫路市北条口3-27
事業内容 金融業
従業員数 667人
冊子掲載 情報誌vol.32
公開日 2017年6月29日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

姫路や神戸をはじめ県内の瀬戸内沿岸地域を中心に本支店を置き、地元密着型の金融機関として親しまれてきた兵庫信用金庫。昨年施行された女性活躍推進法を受け、女性のキャリアアップ支援に力を入れています。

女性業務職職員との面談風景。何でも気軽に相談できる職場を目指している

女性業務職のキャリアアップを

1974年に設立された兵庫信用金庫。2017年1月現在、女性職員約300人の55.6%が窓口業務を中心とした業務職(一般職)で占めています。
2014年に全職員を対象とした従業員意識調査を行ったところ、有給休暇が取りにくいなど、ワーク・ライフ・バランスに関する問題の他、女性業務職の昇進意欲が低いことが明らかに。その背景には、子育てと仕事の両立が大変であること、キャリア形成や能力開発について考える機会が少ないことなど女性の活躍を妨げる課題がありました。
そこで同年秋、女性業務職を対象にキャリア・アップ研修を実施。外部から講師を招き、さまざまなプログラムを通して、自分の強みや弱みを知り、今後の自身のキャリアにどのように生かしていくかを検討しました。
「金融機関は他の業界より教育制度が充実していますが、総合職のための内容に偏りがちです。業務職が長く働き続けるためにも教育が大切であるという思いから研修を始めました」と話すのは同庫人事部長の阿在知彦さん。
2015年には女性職員を中心とした「ポジティブ・アクション・プロジェクト会議」を開催。「全職員が笑顔で働けるよう、互いに助け合える職場」を目標に、2カ月に1度のペースで話し合いを重ねました。結果、定期的に担当業務を入れ替えるジョブ・ローテーションに取り組むことになり、業務職で上期・下期に2カ月ずつ担当業務のローテーションを行いました。
「引き継ぎのための残業時間が増えるなど弊害も出ましたが、業務を平準化し、誰もがどの業務も担当できるようになったことで、業務職全員のレベルアップにつながったと思います」と話すのは人事部の竹田ひろみさん。阿在さんも「経営側からの押し付けではなく、自分たちで考えたプランなので、主体的に取り組むことができたと思います」と振り返ります。現在は、本格的な実施に向けて運用マニュアルの作成など準備を進めています。

子育てとの両立を乗り切るために

一方で、子育てと仕事を両立できるような勤務制度にも着手します。同庫は変形勤務労働制で、就業時間が17時までの日もあれば、19時までの日もあります。これでは小さな子どもを持つ親は、保育所へのお迎えなどに支障が出てしまいます。そこで2014年から、3歳までの子どもを持つ職員の17時以降の勤務を免除する変形勤務制度の利用が進んでいます。
また、育児休業後の勤務先についても通常は元の部署に戻るのが一般的ですが、同庫では保育所から近い支店など各自の希望を聞き、それに応じるようにしています。
さらに、育児や介護など家庭の事情でやむを得ず退職しても、働ける余裕が出てきた場合は、元のキャリアで復職できる制度も用意しています。「これまで、子どもの就学を機に離職する女性が多く見られました。せっかく築いたキャリアが無駄にならないよう、金庫としてバックアップできれば」と阿在さん。「私も2人の子どもがおり、復帰前には子育てと両立できるかすごく不安でしたので、同じ境遇を迎える人たちが働きやすくなるよう、何か役立てたらと思っています」と竹田さんも話します。
昨夏には厚生労働省が仕事と子育ての両立支援に取り組む企業を認定する「プラチナくるみん」に県内の金融業界で初めて選ばれました。今年1月には同省が女性の活躍推進状況等が優良な企業を認定する「えるぼし」でも2つ星を取得。子育てと両立させながら、女性が生き生きと働くことができる職場を目指し、着実に歩みを進めています。

人事部長の阿在さん(左)と竹田さん

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