• 文字
  • 中
  • 大

HOME > 事例紹介 > 株式会社ウエストデータプロ

事例紹介一覧へ戻る

独自の仕組みやルールをつくり全国70人の在宅ワーカーを束ねる

株式会社ウエストデータプロ

所在地 姫路市飾磨区三宅1-194-2 今村ビル7F
事業内容 ホームページ制作、システム開発、データ入力
従業員数 6人
冊子掲載 情報誌 vol.10 2011年冬
公開日 2011年12月1日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

ショッピングサイトを組み込んだホームページ制作やデータ入力を手掛ける株式会社ウエストデータプロ。仕事を支えるのが全国に70人登録された在宅ワーカーたちです。質を保つための仕組みづくりや発注した仕事は先着順で受け付けるなどのルール作りで在宅ワーカーの柔軟な働き方を支え、一方で新たな働き方も模索しています。

繁盛サイト請負業

「ホームページは出来上がってからがスタート」と長沼実侑紀社長は話します。特に、ショッピングサイトを通じて自社の商品を販売する場合、サイトを訪れる顧客に対してどれだけきめ細かくフォローし、かつ情報発信していけるかで売れ行きは大きく変わります。同社では、ホームページの制作依頼を受けた顧客の企業にもそのことを徹底しています。「見栄えがよく使いやすいサイトを作ることはもはや当たり前。いかにサイトを繁盛させるかが私たちの役割」と長沼社長。これまで制作を手掛けたホームページを使った顧客企業が、ショッピングサイトを表彰する賞を数多く受賞していることが何より実績を物語っています。

スキルが勝負の在宅ワーカー

同社の主力はホームページ制作と創業以来の事業であるデータ入力ですが、これらの制作・入力作業の仕事を担っているのが在宅ワーカーたちです。

もともと子育てサークルを主宰していた長沼社長。サークル仲間の女性たちを見ていて、せっかく技術を持ちながら子育てのために仕事を辞めざるを得ない実情を知り、もったいないと感じていたといいます。パソコンを使ったデータ入力作業を個人で始めたところ、腕の確かさが評判を呼んで仕事が増えていきました。1人では抱えきれなくなったため、自身の人脈やインターネットを通じて在宅ワーカーのオペレーターを募集し、取引先をさらに広げていきました。

在宅ワーカー登録者の99%は女性で、障がい者もいます。居住地は全国に散らばっており、中にはドイツ在住者もいるそうです。「出産を機に会社を辞めたけれども、子育てを終えて時間ができたのでまた働きたいという方が多い。あとは一定の年齢以上になるとなかなか再就職がかなわないから、という方も。うちにとってはスキルさえあれば年齢、性別、障がいの有無もまったく関係ありません」

登録希望者はトライアルと呼ばれるテストで入力の正確さなどを判断し、一定レベルに達していれば登録可能。仕事の案件はメールで登録者に知らせ、その内容、量、単価とともに公開し、早い者順で申し込みを受け付けます。「仕事にハングリーな人はメールを携帯電話に転送していつでも見られるようにしている」といい、「納期を守れない人に次はない」とも。長年、多くの在宅ワーカーを管理する中でたどり着いたやり方です。

在宅ワーカーの場合、顔を合わせることがないためコミュニケーションが心配ですが、「登録者とのやり取りを行う当社の従業員にも育児経験者が多く、メールだけでも心は通じ合える」と話します。

"自己責任"で各自に合った働き方を

本社に勤務する従業員も働き方は原則自由だといいます。「時間の使い方は社員それぞれに任せており、一人一人が経営者感覚を持って仕事をしてくれている。自分の時間をつくろうと思えば、どうすれば早く仕事を終えることができるか自ら工夫するようになる。それが結果的に高い生産性にもつながる」と長沼社長。

"丁稚"と呼ばれる2人のスタッフはもともと在宅ワーカーでしたが、本社に机を置いて好きな時に出勤しています。同社が請けた仕事に見積もりを出し、条件が合えば受注できます。ホームページのデザインを手掛ける福永万琴さんは1児の母で、来年5月に出産を控えています。「在宅で働いていると、自分のやり方に固執してしまう。外の空気に触れて最新の動き、情報を入れながら働けるのでこうして出てきている。2人目が生まれたらまた働き方を考えたい」と話します。

デザイナーも営業担当の社員も働き方はそれぞれの自己責任に任されています

同社では、一人一人の生活に合わせたさまざまな働き方を提示しています。

自身も在宅ワーカーからスタートした長沼社長
自社でデザイン・制作したホームページ

事例を検索する

下記の項目をチェックして「検索する」ボタンをクリックしてください。