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働く女性の不安を解消して従業員全員が活躍できる職場をつくる

株式会社栄水化学

所在地 尼崎市築地2-6-25
事業内容 建物クリーニング事業、設備管理事業、リフォーム 事業、実験動物飼育管理事業、女性による企画事業
従業員数 140人( パート含む、正社員14人)
冊子掲載 情報誌 vol.7 2011年春
公開日 2011年4月1日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

清掃サービスを主な事業とする株式会社栄水化学は、従業員の98%が女性です。無理なく、いつまでも働き続けてもらうため、業務を細分化して時短勤務を可能にし、一つの仕事を複数の人間で共有する仕組みを整備。従業員全員がお互いさまの精神で認め合い、支え合っています。

本社の中央にある赤いソファは、社員のコミュニケーションの場 誰かが作業を始めると皆集まってきます

仕事を細分化し複数の人間で分担

事業所やマンションの共有部分などの清掃を請け負う同社は、従業員のほとんどが「アンカー」と呼ばれる現場で作業に当たるパートタイマーです。アンカー採用時、応募者からよく聞こえてくるのが、「子どもの学校行事には参加したい」「子どもが病気の時は休みたい」「親の介護でフルタイムでは働けない」などの声でした。

「働きたいけれど、子育て中だから、介護があるから就職は無理だとあきらめている人がとても多い。この人たちに安心して働いてほしいとの思いから、業務を細分化し、その人に合った時間での勤務を可能にしたのです」と話すのは松本久晃社長です。例えば、1人で1日に6件の清掃を8時間かけてやっていた場合、2人で分ければ1人3件、時間も4時間で済みます。「今は午前中の3 時間しか働けない」という人でも、自分で就業時間数を選ぶことができるため、無理のない働き方ができます。介護や子育てを終えてもっと働きたいと思えば、時間を増やすことも可能です。

「要はその人のやる気次第です。本当に働きたいという気持ちが見える人は全力で応援したい。子育てを終えた後、正社員になった人もいます」

また、同社では、子どもの病気や学校行事などで急に欠勤しなければならない場合のために、一つの業務を複数人で共有し、カバーする体制をつくっています。業務内容についてマニュアルを作成したり、引き継ぎ研修を実施したり。他の人の仕事でもすぐに対応できるよう、普段から準備しています。

自らも子育てを経験し、女性の立場で人事を担当する統括部長の長村和美さんは言います。

「自分が対応できなくても、他の人がやれる体制ができていれば、育児休業や介護休業も取得しやすいのではないでしょうか」

勤めて良かったと思える会社に

同社が目指すのは「勤めて良かったと思ってもらえる会社」。男性社員に対しても、育児・介護休業やリフレッシュ休暇の取得を推奨しています。また、夏休みには男性社員の子どもを会社に招く「父親参観」を実施。子どもたちは、お父さんの仕事をはじめとする同社の業務を一通り見て回ります。「父親の復権が主な目的。お父さんを見直してもらいたいのです」と松本社長。他に、資格の取得も後押ししています。

昨年の6月には、仕事と家庭の両立支援や男女が共に働きやすい職場づくりを推進しているとして、尼崎市から「平成22 年度男女共同参画推進事業者表彰」を受けました。

目下の同社の目標は、企業内託児所と社員食堂をつくること。「社内に託児所があれば、本当に安心して仕事ができます。幸いにも、アンカーさんの中に保育士をやっていた人がいて、ぜひやりたいと言ってくれてるんですよ」と長村さんは笑顔を見せます。

〝食堂のおばちゃん〞に立候補する人も多くいるそうです。

「昔、家庭と仕事の両立をあきらめた人が、若いお母さんたちを応援したいと思ってくれています」と口をそろえる二人。核家族が多い時代だからこそ、会社内でのつながりを強くして、3 世代で助け合う雰囲気を大切にしていきます。

年に2回開催される「アンカーフェア」 普段はばらばらに作業しているアンカーが一堂に集まります
車に用具を積み込んで現場に出発

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