事例紹介一覧へ戻る
育児にかかわる男性たちを応援認めて、支えてイクメンの普及を
こうべイクメン大賞実行委員会
所在地 | 神戸市中央区三宮町2-10-2 毛利ビル3 階 (株式会社毛利マーク内) |
---|---|
事業内容 | - |
従業員数 | - |
冊子掲載 | 情報誌 vol.5 2010年秋 |
公開日 | 2010年9月1日 |
※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。
育児にかかわる男性のエピソードを募集し、優れたイクメンを認定する「こうべイクメン大賞」の第1 回認定式が、6月20日の父の日に神戸市内で行われました。実行委員長の藤井淳史さんは、自らも3 人の娘の子育てと仕事を両立させているイクメンパパ。「男性が子育てを楽しむことが当たり前の世の中になれば、地域、経済の元気にもつながります」とメッセージを発信しています。

140 人超からエピソード
「毎日の5人分の洗濯に始まり、毎回の食事の後片付け、そしてチビ3人といつも遊んでくれて本当にありがとう!」 「育児を率先して手伝うようになってから、仕事の効率性がすごく良くなりました。(早く帰って息子の顔を見たい。という気持ちから)」
「(育児休業を取得した)自分が特別な『イクメン』であるとは思いません。子どもに対して、そして妻に対してやるべき事をやろうと考えたらこうなったという感じです」
神戸市中央区の三宮センター街で開かれた認定式では、応募した141 人全員を大賞に認定。全エピソードがTシャツに印刷され、公開されました。

育児にかかわるすべての男性を対象に
イクメンとは「育児を楽しむ男性(MEN)」のこと。かっこいい男子を表す「イケメン」と掛け合わせた言葉で、2010(平成22)年1月の参院予算委員会で長妻昭厚生労働相が「イクメンという言葉をはやらせたい」と発言したことで注目が集まりました。
藤井さんが取締役を務める株式会社毛利マークは、トロフィーや名札などを製作・販売しています。日ごろから事業とも絡め「表彰文化を根付かせたい」と考えていた藤井さんは、「イクメン」の言葉に出合い、イクメンを表彰する機会をつくろうとひらめきました。自身、サラリーマン時代は仕事一辺倒で歩んできましたが、義父が営む今の会社で働き始めてから育児にかかわる機会が増え、「そんな自分を認めてもらいたいと感じていました」とも言います。
実行委員会では、世間に流布しているイクメン=父親のイメージを広げ、「こうべイクメン」を「育児にかかわるすべての男性」と定義付けました。「いろいろな境遇で育児に携わっている人がいます。育児へのかかわり方や思いを広く拾い出すことで、イクメンにもさまざまなモデルがあることを伝え、育児に携わる多くの男性を勇気づけることができればと考えました」

ブームからムーブメントに
報道発表だけでなく、専用のホームページを開設し、ツイッターも活用するなどして広報に努めた結果、エピソードは兵庫県内だけでなく全国各地から寄せられました。「あらためて子育ての現場に男性の存在感が増していることを実感しました」と藤井さん。
厚生労働省によると、09(同21)年度における男性の育児休業取得率は、08(同20)年度の1.23 %から1.72 %へと上昇したものの、「17 年度までに10 %」を掲げる国の目標には程遠い状態です。藤井さんは「男性の育児参加をブームからムーブメントにしていく仕掛けが必要」と感じており、今後は、イクメンの在り方を考えるためのセミナーの開催や、イクメンが悩みを共有する場づくりなども考えているそうです。
6月30日には「改正育児・介護休業法」が施行されました。「育児休業や介護休業を取得することは、本人には、仕事と生活のバランスを考えるきっかけに、企業にとっては誰もが働きやすい仕組みを考える契機になる。少子高齢化が進む日本ではますますその取り組みは重要になってくるでしょう」と藤井さん。
「こうべイクメン大賞」はあえて3 年間の限定開催と決めています。「3 年後にはイクメンが当たり前の社会になっているように」との思いを込めて。


事例を検索する
下記の項目をチェックして「検索する」ボタンをクリックしてください。