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従業員が生き生きと働き続けられるよう 子育て支援などの体制を整備

株式会社トーホー

所在地 神戸市東灘区向洋町西5-9
事業内容 業務用食品卸売事業、同現金卸売事業、食品スーパー 事業など
従業員数 社員数(連結) 1,946人(嘱託社員、パートを除く)
冊子掲載 情報誌 vol.5 2010年秋
公開日 2010年9月1日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

業務用食品現金卸売店舗「A‐プライス」や食品スーパー「トーホーストア」などを展開するトーホーグループ。「企業は人なり」の経営憲章の下、育児休業取得者のサポート体制の確立や再雇用制度の創設などによって、女性が力を発揮しやすい職場づくりを進めています。

パートから12 年で店長に

今年2月、A‐プライス脇浜店の店長に就いた山本草美子さんは、12 年前にパートからスタートし、一般職社員、総合職社員とステップを踏んできました。「店舗運営や商品の発注、スタッフの指導など、責任の重いポジションですが、毎日が充実しています」。

パソコンを相手に商品を発注するのも店長の仕事です

また、トーホーストア名谷北落合店の森本妙恵子さんも一般職から総合職への移行組の一人。今年5月の新店舗のオープンとともに30 歳代で店長になり、35 人のスタッフをまとめています。

現在、営業部門での女性の管理職は店長が4 人と、エリアを統括するブロック長が1 人。「創業60 年以上になりますが、女性従業員を積極的に登用し始めたのは、ここ10 年ぐらいのことです」と、人事総務部の奥野邦治部長は話します。

兵庫県内ではトーホーストアなど小売業のイメージが強いですが、もともとは1947(昭和22)年に佐賀県で食品の卸売業者として創業。その後、外食産業向けの卸売業に進出しました。注文品をトラックで運ぶのが主な業務のため、従業員の大半は男性。一昔前まで女性は事務職のみで、結婚を機に退社するのがごく自然な流れだったそうです。

「女性の社会進出も当たり前になり、また、店舗運営や商品開発に女性ならではの感性が求められるようになってきました。そこで、総合職での採用を増やし、優秀なパートの社員登用にも乗り出しました」。

A-プライス脇浜店の店長、山本さん(左)。「仕事は肉体的にもきついですが、週休2日でしっかりケアしています」

育児休業取得者へのサポート策

女性が生き生きと働き続けられる環境づくりにも力を入れていま。2005(平成17)年、女性従業員によるプロジェクトチームを発足し、そこから育児休業者をサポートする「コミュニケーションシート」が生まれました。妊娠が発覚した時点で、現在の体調や希望勤務時間、マタニティー制服の要不要などを書き込み、所属長に提出。妊娠中から出産を経て復帰まで7回にわたって、所属長と面談や電話、メールなどでのやり取りをします。

「普段の仕事中では相談しづらかったのが、シートの採用によって解消されたと聞いています」と奥野部長。森本さんも「両立支援の取り組みがあるのは心強いこと。次に続くよう、先駆けとして利用したいと思っています」と話します。

育児休業取得者は05(同17)年の7 人から年々増え続け、昨年は21 人を数えました。

コミュニケーションシート(右)と「子育て支援ハンドブック」。ハンドブックは社内の子育て支援制度の利用法などを説明しています

従業員の頑張りに報いる姿勢

コミュニケーションシートとともに子育て支援の大きな柱が「JOBリターン制度」です。結婚や出産、育児はもちろん、介護や配偶者の転勤など、やむを得ない事情で退職した社員を再雇用するというもの。

「せっかく身に付けた技能はできるだけ長く生かしていただきたいですから。会社としては従業員一人ひとりをきちんと評価し、頑張りに報いたいという姿勢です」と奥野部長。

女性の躍進が著しい同社グループにあって"先頭"を走る山本さんは「自分が周りの方々に支えられてきたように、スタッフの健康面や精神面に気を配り、みんなが働きやすい環境づくりに取り組みたいです」と力強く話します。

スタッフとのあいさつ訓練。「接客地域一番店をめざしています」とトーホーストア名谷北落合店の店長、森本さん(中央)

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