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株式会社ポレ・ポレ 女性の自立が社会を変える、との信念で より働きやすい環境をサポート

株式会社ポレ・ポレ

所在地 宝塚市社町1-6 シャルム逆瀬ビル1 階
事業内容 暮らしのサポート(家事・育児・介護)、保育施設 の運営、介護保険指定業者
従業員数 登録スタッフ数 240 人
冊子掲載 情報誌 vol.4 2010年夏
公開日 2010年6月1日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

家事支援サービスから保育園事業までを手掛ける㈱ポレ・ポレ。社長の大崎洋子さんは「女性が自立するには、まず経済的な基盤を確立しないと」と、専業主婦の働く場をつくり出してきました。一方で、事業を通じて、社会で活躍する女性たち、すべての社員や登録スタッフが安心して働ける環境づくりの実現に力を入れています。

株式会社ポレ・ポレ 代表取締役 大崎 洋子さん

生活で抱える課題をビジネスに

ポレ・ポレ創業のきっかけは1989(平成元)年にさかのぼります。子育ての手が離れた大崎さんは「何か自分にできることをしたい」という思いに駆られて、宝塚市が主催する女性向けアカデミーに参加。夫婦問題等をテーマに多くの人たちを取材する中で、専業主婦は働きたくても家事や育児で手いっぱいの上、経済的な負い目があり夫に自分の意見が言えないでいること、一方、キャリアの女性たちは働き続けたいけれど家庭との両立が難しくてつぶれそうになっていることを痛感。「双方が共通の課題を抱えていたのです」

アカデミーに参加した仲間と議論をするうちに、それぞれが生活の中で抱える課題をそのままビジネスにしようと考え、90(同2)年に「家事、育児、介護をサポートするサービスを提供する」事業をスタート。家事や子育てを抱える専業主婦が、細切れの空いた時間を使って柔軟に働ける形態を確立しました。「一人一人の女性が抱える問題を解決し、応援したい。その一念がすべての出発点でした」と振り返ります。「福祉を食い物にするつもりか」との批判を受けたこともありましたが、「ボランティアではなくビジネスにしてこそ女性の自立のチャンスが増える」と思いを貫いてきたといいます。

200人以上のスタッフが生き生きと働き、暮らしをサポートするサービスを提供しています

啓蒙活動にも取り組む

ある時、入ったばかりのスタッフと2 人で家事サービスの仕事に出向きました。共働きの両親が不在の間、料理や洗濯を代行する仕事でした。帰宅した小学生の男の子が晩ご飯の用意をと食器を並べ始めたところ、そのスタッフが「男の子はそんなことをしなくていいから」と声を掛けました。大崎さんは怒りました。「男の子、女の子は関係ない。せっかくの自立の芽を摘んでしまう」と。以来、スタッフが価値観を共有できるよう独自の教育も徹底してきました。

事業に打ち込む傍ら、「世の男性、女性の意識そのものを変えていかないと女性の自立は果たせない」と、講演活動にも精力的に取り組み、男性対象の料理教室や、結婚を控えたカップル向けの家事分担教室なども開催してきました。20 年前と比べれば、共働きが増え、女性が働くことに対する理解も進みました。「一生懸命説いてきたことがようやく受け入れられる社会になりつつある」と大崎さんは喜びます。

料理や掃除、買い物、整理整頓などを代行する家事サポート

能力のある女性が活躍できる環境を

現在、同社の事業は、家事、産前産後、ベビー&チャイルド、介護、フレンドリー(話し相手など)の各サポートを用意し、日常生活全般を支援するところまで広がっています。駅前保育施設なども展開し、働くスタッフも200 人以上へと成長しました。

「まだまだ能力の高い女性が埋もれています。もっと働きやすい環境を整えることをサポートすることが私たちの責務」と大崎さん。そこで力を注ぐのが、企業向けに従業員の家事、育児、介護サービスを提供する福利厚生制度の提案です。「優秀な女性人材を確保するためには、家庭と仕事の両立支援に向けた福利厚生を充実させることが大事。それがすべての社員にとって安心して仕事に打ち込める職場づくりにもつながるのです」

今年で創業20 周年。国際ソロプチミストリジョン宝塚クラブ賞(女性が女性を助ける行動に対する賞)など、数々の賞も受けてきました。働く女性のニーズに対応したサービス展開に向け、チャレンジは続きます。

駅前保育施設では、外国人講師による英語教室も開催しています
大崎さんは絵本にも取り上げられました

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