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女性活躍推進で業界をリード 出産後復帰率100%を達成

アイベステクノ株式会社

所在地 姫路市北原1133-1
事業内容 産業用電気機械器具製造
従業員数 304人(男性194人、女性110人)
冊子掲載 令和5年度WLBな会社ガイド
公開日 2024年2月5日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

社員の8割を男性が占める配電・制御盤の設計製造業界において、同社は女性の能力を高く評価。20年以上前から女性社員を積極的に採用してきました。女性が働きやすい職場づくりを推進し、順調に業績を拡大。女子サッカー選手の雇用など、地域貢献でも注目されています。

CADオペレーターは全員女性。先輩社員がマンツーマンで丁寧に指導するので、文系出身者でも安心です。

文系出身者をCADオペレーターに育成

 産業用電気機械器具製造業は、昔も今も男性中心の職場です。しかし同社は、「女性の感性が設計にも生きる」として、1973年の設立当時から女性の活躍を重視。コンピューター支援設計システム(CAD)のオペレーターなどに女性を積極的に採用してきました。新卒採用でも、男性の理系出身者にこだわりません。女性技術職の8割は文系の出身です。電気機械の知識ゼロの女性たちを、社内教育において一人前の技術者に育てています。
 具体的には、1年間ほどの教育期間を設定し、先輩技術者がマンツーマンでCAD操作を指導。その後は社内外の研修も利用し、スキルの習得に充てます。本人の希望があれば、入社前の内定時からアルバイトとして受け入れており、社内業務が経験できます。
 代表取締役社長の梅田晶久さんは「女性社員の頑張りが会社を支えてきたし、他社よりも優れた製品を作り出せる理由の一つでもあります。女性が働きやすい職場環境を目指すのは当然のこと」と言い切ります。

企業内保育所は2013年にオープン。地域住民も利用できます。

女性が働き続けられるよう制度を整備

 数年かけて一人前に育てた女性技術者も、かつては結婚や出産を機に辞めてしまうことが多かったそうです。そこで、2010年には、夫の転勤などで遠方に転居する女性社員が在宅勤務できるよう、CAD用ソフトとパソコンを貸与する制度を導入。子どもを持つ社員が増えるのに伴い、13年には企業内保育所を開設しました。
 近年は、出勤時間を自由に設定できる勤務制度の導入や残業時間の制限も推進。こうした努力が奏功し、今では出産後の復帰率は100%になりました。
 こうした取組は、さまざまな形で好影響をもたらしています。CAD用パソコン貸与は、新型コロナウイルス感染症の流行時の業務継続に大いに役立ちました。企業内保育所は利用者が増えたため規模を拡大。地域住民にも利用してもらっています。

サッカー女子「ASハリマアルピオン」の選手が7人在籍。業務をこなしながら活躍しています。

女子サッカー選手を雇用

 男性中心で残業が多いことが当たり前とされた業界で、ひときわ異彩を放つ同社。女性社員の活躍に合わせるように成長し、売上高は2000年の13億7,000万円から21年には69億9,000万円まで拡大しています。
 19年からは、地元・姫路に拠点を構える女子サッカーなでしこリーグ1部「ASハリマアルビオン」の選手らを雇用。生活を支えることでチームを支援しています。今は7人が在籍し、保育士、事務職、CADや配線の作業などを担当。現役引退後をにらんだ社会人教育という意味でも、スポーツ界に貢献しています。
 プロスポーツと会社員の両方をこなす選手の姿は他の社員にも刺激を与えています。試合応援を通じて新たな交流も生まれ、社員からは「選手が在籍していることで、社内に活気があふれている」という声が上がっているそうです。
 一方、社員のやる気を高める手段として、社内イベントを通じたコミュニケーションの促進にも注力。ボウリング大会、運動会、バーベキューなど自由参加の行事を毎月開催しています。家族ぐるみで参加する社員も多く、気楽に話し合える良好な人間関係がはぐくまれています。
 21年に姫路工場を増築した際には、社員が休憩や食事に使うオープンテラスをくつろげるカフェ風に改装しました。「社員が生き生きと働くための投資は惜しみません。会社が成長を続けるためにも、継続していくことが大事」と梅田社長。活気あふれる職場づくりはこれからも続きます。

毎年恒例の社内運動会。ボウリング大会やバーベキューなど、自由参加の楽しい行事が毎月あります。

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