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スタッフが集い、成長100年存続する事業体に
医療法人社団やまだ会 黒木歯科医院(旧:医療法人社団 山田歯科医院)
所在地 | 神戸市西区学園西町5-2-2 |
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事業内容 | 歯科医院 |
従業員数 | 21人(男性3人、女性18人) |
冊子掲載 | 令和元年度WLBな会社ガイド |
冊子PDF | 詳細をみる |
公開日 | 2020年2月27日 |
※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。
山田歯科医院では「100年存続する事業体になる」という思いをスタッフ全員で共有。どのようにすればスタッフが集まり、定着し、事業体として成長し続けられるかを一人一人が考えています。そのプロセスの一環としてワーク・ライフ・バランス(WLB)の取組も進んでいます。

同業の先進事例から学ぶ
山田歯科医院は、ありたい姿を示す「クレド(信条)」で「100年存続する事業体」を宣言し、「2020年に5院、スタッフ30人、売り上げ2億円の組織」を目指すことを打ち出しています。スタッフの主軸である歯科医、歯科衛生士、歯科技工士を増やしていくとともに、利益を「賃金・休暇・やりがい」としてスタッフに還元したいという山田功理事長の思いから、3年ほど前から本格的にWLBに取り組んでいます。
活動の主体はスタッフに委ねられ、まず取り組んだのが同業の先進事例から学ぶことでした。「ひょうご仕事と生活のバランス企業表彰」を過去に受けた歯科医院を訪ねて、取組をヒアリング。早速取り入れたのが5S(整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)活動です。
5S活動では各種書類の置き場所を分かりやすく整理したほか、毎日閉院後に行うごみ集め、拭き掃除、電源オフなどの作業をチェックシート化してタブレット上で見られるように。作業を終えるとチェックシートから項目が消えるアプリを活用しています。結果、気付いた人が残った作業をつぶしていくようになり、作業効率が格段に向上。加えて、スタッフから仕事の効率を上げるためのアイデアが出るようになりました。

6パターンの働き方モデルを用意
常勤スタッフの数も増え、2016年の8人から18年には12人に。「以前は自分のことで精いっぱいだったのですが、周りを見渡す余裕が出てきて、患者さんへの向き合い方も変わってきました」と勤務して10年になる深江歩美さん。余力ができたことで、新卒のスタッフに対する教育の充実も図られました。
新人には2人の教育担当がつき、勤続3年以上のスタッフは日常の仕事を、また6年以上のスタッフは歯科衛生士としての知識やスキルを指導しています。
また、スタッフが増えてきたことから、それぞれの事情に合わせた働き方ができるよう、「新卒標準勤務」「収入賃金獲得」「家庭第一・仕事第二」「ちょっとだけ働きたい」など6つの働き方モデルを提示。「家庭第一・仕事第二」を希望するスタッフ用に時短制度を新たに導入し、「収入賃金獲得」を希望するスタッフには提携する他の歯科医院でも勤務できる道を用意しています。これらの取組により、ここ数年、離職者はほとんどいなくなりました。

発展への思いを全員で共有
同院では「年収750万円までは収入と幸福度が比例する」という研究結果を基に、「年収750万円」を目標に掲げ、毎年ファイナンシャルプランナーを招いた研修を行っています。また、医院の年間収支を公開することで、スタッフ一人一人にも経営感覚が浸透し、生産効率の向上や新しい事業に関するアイデアがどんどん出されています。
例えば多能工化。受け付け事務は、以前は専門の担当者を置いていましたが、スタッフのうち手が空いた人が担うようにし、スタッフ全員が接遇セミナーを受講しました。 また、患者数の増加により予約が取りにくいという患者の声から、休診日だった木曜をクリーニング専門日として隔週で開院するようにしました。その結果、2016年と比べ、18年の月平均の患者数は123.5%となり、売り上げは115.7%とそれぞれ顕著に増加しています。
さらに歯科技工士発の新事業も立ち上がりました。入れ歯の修理に時間がかかると困る患者が多いことから、破損した入れ歯をすぐに直して返すことを目的とした業界初の「義歯修理センター」をこのほど開設。「理事長が掲げる目標を私たちも一緒になって実現し、成長し続けたい」と森優衣さん。スタッフ一丸となり、同院のさらなる成長に向け取組を進めています。

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