事例紹介一覧へ戻る
残業は少なく行事は多彩皆が笑顔で働ける職場に
太平工材株式会社
所在地 | 姫路市飾磨区細江1210-1 |
---|---|
事業内容 | ステンレスなどの加工販売従業員数 |
従業員数 | 79 人 |
冊子掲載 | 仕事と生活のバランス VOL.42 |
公開日 | 2019年12月9日 |
※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。
姫路市の臨海部に拠点を置き、ステンレスなどを取り扱う専門商社、太平工材株式会社。業務の効率を上げることで残業を減らし有給休暇の取得を進めるほか、毎月多彩な行事をし、社の結束力を高めています。

離職者の多さが課題に
同社は1976 年、姫路市で創業。当時、新素材として注目され始めていたステンレスやアルミニウムなどの金属資材を切断加工して地元の鉄工所などに納品する地域密着型の専門商社として、日本経済の成長を追い風に発展してきました。現在では、2年前に新設した本社工場と近隣の2つの工場など、兵庫県や京都府で事業を展開しています。
社長の平位稔之さんが入社した1990年ごろは、従業員25人前後。「翌日納品」をモットーに毎日遅くまで残業するのが当たり前で、休日出勤することも多々あり、「仕事がきつくてやめる人が多かったですね」と振り返ります。時期を見計らいながら交代で代休を取るなどしていましたが、従業員はなかなか定着しなかったそうです。
効率を上げ残業を減らす
2007年社長に就任した平位さんは、残業を減らす取組を開始。まず、毎月行われる環境管理会議や安全衛生会議などで残業時間の目標を立てて結果を検証、目標を達成できなければその都度対策を考えました。また、6年前に最終退社時間を20時に定め、それ以降は残業しないよう取り決めました。2年前には19時に、さらに今年から毎週水曜のみ18時に早めました。「毎日、退社時間が近づくと館内放送で蛍の光を流しています」とユニークな試みも見られます。
同時に、業務の取り組み方においても見直しを検討。例えば、それまで1つの案件を1 人で担当していたのを営業、生産管理、事務、配達など5、6人がチームを組んで分業することで作業効率が向上。工場も1台の機械を1人の担当から3 人が扱えるようにしたことで、互いに手伝えるようになりました。さらに、工場内に輸送車が停車できるスペースを増やしたことで、複数の案件を並行して進められるようになり、不要な待ち時間が消滅、納期短縮につながりました。「以前は月平均40時間以上発生していた残業が今では10時間以下になりました。残業時間ゼロの人もたくさんいます」と平位さんは笑顔を見せます。

行事を通して絆を深め楽しく働く
残業削減のほか、有給休暇の取得促進にも力を入れている同社。2016 年以降、社の休業日2日に加え、あらかじめ従業員が決めた3日の休暇日を申告してもらい計画的に有給休暇が取得できるようにしています。また、2017年に完成した新工場には「キッズルーム」を併設しており、子育てと仕事の両立を支援しています。「有給休暇もしっかり取れるようになったことで、今では離職者はほぼ見られなくなりました」
目下の課題は、新卒者を継続して確保し続けること。同社では2009年から毎年数人ずつ新卒者を採用、今では平均年齢30歳の若さあふれる企業になりました。彼らが互いにコミュニケーションを深め楽しく働けるよう、毎月第1土曜を社内行事の日に設定、忘年会や社員旅行などの定番行事はもちろん、各自がお薦めの本を紹介する「読書感想発表会」や講師を招いてコントなどを体験する「お笑い研修」などさまざまな行事を催しています。
「皆で共通の体験をすることで仲間意識が高まりました。大手にはかなわない面はありますが、これからも一人ひとりが個性を発揮して楽しく働ける会社にしていけたら」と抱負を語る平位さん。若いフレッシュな人材と抜群のチームワークを強みに、さらなる社業の発展を目指します。
事例を検索する
下記の項目をチェックして「検索する」ボタンをクリックしてください。