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さまざまな部署から女性社員が結集 社内のダイバーシティを推進
株式会社NTT西日本-兵庫
所在地 | 神戸市中央区海岸通11 |
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事業内容 | 情報流通ネットワークの保守・運用、ITに関する企画開発・販売、SI・ITソリューションの提供など |
従業員数 | 2,695人 |
冊子掲載 | 情報誌 vol.11 2012年春 |
公開日 | 2012年4月1日 |
※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。
株式会社NTT西日本-兵庫の「Fledies(フレディーズ)」は、社内のダイバーシティ推進に取り組むグループです。総務、企画、営業などの各部署から集まった女性社員11人と事務局3人で2011(平成23)年2月に発足。「女性が働きやすい職場は全社員が働きやすい職場」をモットーに、介護チームと育児チームに分かれて活動しています。

悩んでいても言い出せない実態
女性ワーキンググループ発足のきっかけは福元秀典社長の「女性社員のネットワークづくりのためにも、何か女性だけでやってみては」という一言でした。ダイバーシティ推進という命題以外、テーマや活動計画も自由。「何をしてもいいということで、『女性が働きやすい職場は全社員が働きやすい職場』を合言葉に、メンバーで話し合ってもらいました」と話すのは事務局の澤井美智代さんです。
ダイバーシティやワーク・ライフ・バランス(WLB)に関する理解を深めながら、現状の課題を洗い出し、ライフステージの中で大きく生活スタイルが変化する「介護」と「育児」にテーマを決定。各メンバーが2つのグループに分かれ、どちらか興味のあるテーマに参加して活動しました。
発足から3カ月後の5月には、社内ホームページにグループのページを立ち上げ、活動を紹介するとともに、会社の制度やダイバーシティに関するQ&Aを掲載。グループ名も、ホームページ上で社員の投票により「Fledies」と決定しました。
職場の実態を話し合った時、働き方のことで悩んでいても、それを抱え込んだままの人が多いのではないかという声があり、「私たちの活動で"何かあったら相談してもいいんだよ"という温かい雰囲気の職場づくりがしたい」との共通の思いがメンバーの絆を深めました。
介護と育児の2チームに分かれて活動
介護チームは7人。今後、家族の介護に直面する社員が増えていくことから、初年度は介護の知識を得る機会を提供することにしました。みんなが介護の問題を共有すれば、いざという時に支え合えるからです。社内の介護経験者や専門家にヒアリングをして情報収集し、並行して介護セミナーの開催に向けて準備を進めました。
そして2012(平成24)年2月、それまでの活動の集大成ともいえる介護セミナーを実施。介護福祉士の講義と実習、意見交換と質疑応答というプログラムに、社内から約30人が参加しました。
「講師の先生がお話上手で、認知症や寝たきりの予防法という重いテーマにもかかわらず、時には笑いも起こったりして、終始和気あいあいとした雰囲気でした」と介護チームの高瀬夕加里さん。参加者からも「認知症のことが良く分かったし、同じ悩みを持つ人と話すことができて気が楽になった」と好評でした。
一方、育児チームは事務局の1人を加えた5人。子育て経験のある3人と未経験者2人が「育児と生活の両立の在り方」をテーマに活動してきました。まずは育児経験の有無、雇用形態別に育児に関する社員アンケートを取り、その後、今後出産や育児を経験する女性社員と経験者との意見交換会を実施しました。その結果、女性のWLBには家族の協力が必要と再認識。男性社員向けにイクメンセミナーを開催しました。
「育児に参加したいと思っていても、職場に迷惑が掛かるからと言い出せなかったり、キャリアアップの妨げになるのではと思ったりする男性社員が多かったです」と育児チームの谷奈生絵さん。今後は、企業風土や職場環境の改革が必要であることが分かりました。

コミュニケーションこそが大事
3月2日、この1年の活動報告が行われ、同時に第2期の新しいメンバーが紹介されました。第1期メンバーの活動で見えてきた課題を受け継ぎ、新たなメンバーが新たな方法で取り組みます。
「会社の制度の見直しに向けて行動しつつ、一方で、同じ悩みを抱える社員やその職場とどうコミュニケーションを取っていくかが大事」と口をそろえる第1期メンバー。任期を終えたこれからもサポーターとして、風通しのよい職場づくり、社内コミュニケーション促進などを目標に、女性の視点から活動していきます。


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