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一人一人の力を生かした経営で社員の人生を豊かなものに
株式会社伍魚福
所在地 | 神戸市長田区野田町8-5-14 |
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事業内容 | 高級珍味の製造、卸 |
従業員数 | 65人 |
冊子掲載 | 情報誌 vol.7 2011年春 |
公開日 | 2011年4月1日 |
※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。
いかなごの「くぎ煮」など高級珍味の製造販売を行う㈱伍魚福。社長の山中勧さんは、社員一人一人が夢を持ち、人生設計を描いた上でセルフマネジメントができるよう後押し。社員を「TEAM GOGYOFUKU」の一員ととらえ、働いているメンバーにとって面白い、働きがいのある会社を目指しています。

社員が面白いと思える会社に
神戸市長田区に本社を持つ伍魚福は、山中さんの伯父と父が創業。以来、味にこだわった酒のさかなの商品開発に取り組んできました。同社の登録商標であるいかなごの「くぎ煮」「有馬煮」「牛肉の佃煮」などは、神戸の土産物として知られています。また、2000(平成12)年には、業界初の卸通販( B to B)事業を開始。400 種類を超える酒のさかながカタログで注文できるという利便性から、全国の酒販店や食料品店に好評を得ています。
「神戸で一番面白い会社を目指しています。お客さまに伍魚福って面白い商品を扱っているなと思っていただくだけではなく、働いているメンバーが面白い仕事のできる会社になりたいのです」と山中さん。
社員自らがチャレンジ精神を持って自主性と創造性を大いに発揮できる仕組みとして、「ランクアップノート」と呼ばれるものを毎年、全社員に配布しています。これには、同社の経営理念や中期計画、年度目標が掲載されており、社員はそこから自身の年度目標を決め、さらに月次の目標、週、日々の目標を立てます。そして、一日の業務が終わる際にその日の仕事を振り返り、目標達成に向けてどれだけのことができたかを検証して、ノートにチェックします。
「個人の目標達成が会社全体の目標達成につながることを目指しています」

まず社員のことを大切にする
さらに、今年度からは、仕事だけでなくプライベートも含めて、3年後、5年後、10年後、20年後、30年後以降の自分がどうなっていたいかを考えて人生設計を立ててもらうことにしました。
きっかけは、全社員への意識調査。ここ2年で、身体的、精神的に疲れている社員が多くなっていることが分かりました。「今まではお客さまに喜んでもらうことばかりを全社で考えてきたのですが、もしかしたら、それが間違っていたのではないかと。まずは、社員一人一人が人生を楽しんでいることが大切だと気付いたのです」と山中さん。そこで、社員が未来の自分を結婚や出産などのライフイベントや、家族、社会、仕事という側面からイメージできるシートを山中さん自らイニシアチブを取って作成しました。
「もし、その中で1年休職して勉強したいなどの意見が出てきたら会社としても応援していきたい。具体的に人生の目標ができると、仕事にもいい影響が出ると思います」
今年度の同社のスローガンは「自分の人生を豊かで充実したものにするために」。山中さんの社員への思いが伝わります。
女性が長く勤められるように配慮
同社では、購買者の85 %が女性ということで、女性社員を意識的に増やしています。女性に気持ち良く仕事をしてもらうため、社内に女性専用トイレを造り、更衣室も改装しました。今後、直接社員とのコミュニケーションを取りながら、育児休業の取得促進など、より長く勤められるような働き掛けを行っていくそうです。
3カ月に1度、全社員との面談を持つという山中さん。全員のランクアップノートにも目を通し、コメントを付けて返しています。
「何かあったらまず言ってほしいですね。中小の良さは幹部と社員の距離が近いことですから、これからも、社員の声をできるだけ聞いていきたいと思います」
社員が豊かな人生を送ることが会社の成長につながると信じ、今後も前向きな職場を目指します。



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