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業務の平準化と福利厚生の充実で働きやすさが向上

株式会社アシダコーポレーション

所在地 丹波市青垣町東芦田494
事業内容 各種広告印刷物製造
従業員数 50人(男性25人、女性25人)
冊子掲載 令和6年度WLBな会社ガイド
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公開日 2025年2月10日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

横断幕や懸垂幕といった屋外広告物を手がける同社は、常態化していた残業と休日出勤を減らすため、製作現場において作業者のスキルを見える化し、ライン間で作業者を融通し合える体制を構築しました。コミュニケーションツールの導入で部門間の風通しも良くなり、高校新卒者の定着率100%を達成しています。

プリンターから出力される大型広告をチェックする社員ら。商品の納期がシビアな世界で業務 改善を目指しています。

仕事量に応じ人員の調整が可能に

 1966年、主に自動車整備工場向けのつなぎ服製造で創業した同社。仕事量が減ってきたため、20年ほど前から商業施設や美術館などの壁に設置する横断幕や懸垂幕をはじめとする屋外広告物の製作・印刷へと業態転換を図りました。後発ゆえ、短納期を強みに受注を獲得し続けるうち、それが自らの首を絞めることになります。「イベントの中身が決まり、最後にできるのが広告。ただでさえ納期が厳しい上に複数の代理店が間に入るので、私たち末端はしわ寄せを受けやすい」と取締役の芦田祥子さん。残業と休日出勤が常態化し、さらに社員が増えていったことでマネジメントが追い付かず、営業と製作、上司と部下の風通しも悪くなっていました。
 改善策として取り組んだのが、製作現場における相互支援体制の構築です。現場は5つのラインに分かれていますが、ライン間の異動はなく、互いにサポートし合える状況にありませんでした。そこで、仕事が少ない時期に、各ラインの作業者が別のラインの業務を習得し、繁忙期にはライン間で作業者を融通し合えるようにしました。各作業者がどの業務でどのレベルにあるかを一覧できるスキルマップを作成し、毎月更新することによって円滑なスキル習得、人員配置を可能にしています。

ライン間で人員を融通し合える体制を構築。

個人面談で早期に問題の芽を摘む

 新たに人事評価制度も構築しました。全社員が年間の個人目標を設定し、行動計画に落とし込みます。年2回、所属長と面談する機会を設け、その進捗状況をチェックし、目標達成を後押ししています。「公正な評価を行うという目的もありますが、お互いがじっくり話をする中で本音を聞き出すことを大切にしており、問題があれば小さいうちに芽を摘むようにしています」
 また、営業と製作の風通しを良くするために、全社員がスマートフォンやタブレットで情報をやり取りできるコミュニケーションツールを導入しました。顧客から営業担当者に送られるお礼の言葉や、納品した製作物が現場で使われている様子を撮影した写真を共有するなどして製作現場の
士気向上につなげています。

2024年10月に開催された「第1回経営方針発表会」。社員の一体感が高まりました。

柔軟な働き方ができる環境に

 福利厚生の充実も図るべく、2年前に全社員に対して「会社にどんなことをしてほしいか」とアイデア出しの機会を設けました。そこから生まれたのが土曜休日の増加です。従来は第2・4・5土曜を休日としていましたが、年間で3カ月は完全週休2日を実現しました。
 また、時間単位での有給休暇取得を可能にしたことや、看護休暇の有給化、時短勤務制度を子どもの小学校入学までに拡大したことは特に社員から好評とのこと。「誰もがより柔軟に制度を使えるように努めています」と芦田取締役は話します。
 2024年10月には全社員を福知山市内のホテルに集め、経営方針発表会を初めて開催しました。「会社のミッション、ビジョン、バリューを発表したことで、社員の一体感が高まったと感じています」。会の後に実施したアンケートでは、製作現場の社員から「自分たちが伝えるべきことを明確に言語化する努力をしていきたい」という回答もあり、さらなるコミュニケーションの円滑化につながる気配も見えています。直近の10年は高校新卒者の定着率100%を達成しました。「今後は社内制度の定着とアップデートを図り、全ての従業員が働きやすいと思える職場環境をつくっていきたい」と意気込みます。

 顧客のありがとうメールなど、直接やり取りのない製作部門の社員にも伝わるように掲示板を設置しました。

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