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時代に即した業務改善で 働く人のウエルネスを重視
株式会社ウエルネス
所在地 | 尼崎市南塚口町1-12-8 サウサービル402 |
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事業内容 | 体育教室等の企画・開催 |
従業員数 | 47人(男性35人、女性12人) |
冊子掲載 | 令和5年度WLBな会社ガイド |
冊子PDF | 詳細をみる |
公開日 | 2024年2月5日 |
※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。
幼稚園や保育園、認定こども園などに出向いて体育指導を行うスポーツ事業を核とする同社は、体育会気質を改めようと従業員の声を聞きながら業務の改善に取り組んできました。近年は経営を多角化し、各種の資格取得を支援。高齢でも働けるポストづくりにも努めています。

働く環境を時代に合わせて改善
幼稚園や保育園、認定こども園など計180園に出向いて体育指導を実施するほか、体育教室やサッカー教室を運営する同社。以前から全社的に禁煙宣言をするなど「健康経営」を掲げ、約10年前から業務改善に取り組んでいます。「当時は体育会系の若い従業員がほとんどだったので、楽しければ長時間労働もいとわないという雰囲気でした。でも働き方を改めないと、将来的に採用や雇用継続にきっと支障が出てくる。そう考えて改善に乗り出しました」と、代表取締役社長の西尾謙一さんは振り返ります。
その一つとして全員にスマートフォンを貸与。グループウエアを導入し、勤務シフトを見える化したほか、スケジュール管理や業務連絡を迅速に行えるようにしました。また、データをクラウド化したことでテレワークも可能に。移動時間の短縮や経費削減につながっただけでなく、コロナ禍には完全テレワークにスムーズに移行できました。

メンターがきめ細かくサポート
一方で対面での交流が減ったことにより、人間関係が希薄化するという負の作用もありました。以前は従業員が縦割りグループで集まって報告・相談を密にしながら連携してきましたが、コロナ禍でそれができずに不安や悩みを抱える若手従業員が増え、ついには突然の退職者まで出てしまったのです。そのためグループの代わりに、年齢や社歴の近い先輩が若手をサポートするメンター制度を2021年から導入しました。メンターは、支援する従業員の年間研修計画の策定にも参加。きめ細かな支援で若手の着実な成長を促しています。
こうして働く環境が改善されていくと、行政等から認証や表彰を受けるようになりました。「従業員のためはもちろん、採用の面でも外部に認められることは大事。他の優秀な企業の取組について勉強できたり、同業他社との交流も増えたりと、良い機会になりました」と西尾社長は話します。

多角化で働き続けられる会社に
同社の従業員平均年齢は35歳。会社の中枢を担う人材は育っているものの、年齢を重ねると離職する人が多く、設立から40年たったにもかかわらず、定年まで勤めた人は今までに一人もいません。「当社は体育の指導者集団の会社なので、高齢になってくると現場での指導業務が難しいという問題がありました。仕事がきつくなり退職する人たちの後ろ姿を見て、何とかしなければと考えました」
そう話す西尾社長が2021年の就任以降進めてきたのが多角化経営です。機能訓練特化型デイサービス施設のほか、アフタースクールや宿泊施設の運営も手がけるように。その上で独自のキャリアプランを構築し、定年まで働けるポストづくりに注力しています。具体的には、スポーツ事業で経験を積んだ従業員に対して社会福祉士の資格取得を支援し、デイサービス施設の長として現場を統率してもらうというものです。若い従業員も将来の展望を持ちながら安心して働けるようになりました。
社名の「ウエルネス」は「より良く生きる」という意味を持ちます。「お客さまに『ウエルネス』を提供する会社だからこそ、働く私たちもそれを実行できる組織でありたいと思っています」と西尾社長。これからも顧客と従業員の双方に、生涯にわたるウエルネスを提供していきます。

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