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タイムマネジメントなどの研修を通じ 残業時間が大幅に短縮

株式会社カワサキモータースジャパン

所在地 明石市川崎町1-1
事業内容 卸売業(バイク、ジェットスキーなど)
従業員数 179人(男性157人、女性22人)
冊子掲載 平成24年度 第4回ひょうご仕事と生活のバランス 企業表彰事例集
公開日 2012年11月21日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

かつて長時間労働が常態化していたというカワサキモータースジャパン。社員に対してワーク・ライフ・バランス(WLB)の研修を実施し、意識改革を図る取り組みと並行して、上司が部下一人ひとりの残業時間を管理することによって残業時間の大幅な短縮につながりました。取り組みがその場限りに終わらないよう、研修後1カ月ごとに目標の達成状況をフォローする取り組みにも力を入れています。

「コミュニケーション研修」の成果で、上司と部下の「報・連・相」が密になり、風通しがよくなりました。

残業が常態化し研修で意識改革

「各部門の管理者は部下の勤務時間は出勤簿に記録するだけで、残業時間の管理については総務部門がやることだと思っていたようです」と企画統括部管理部総務グループ長の金子隆さんは、残業時間が高止まりしていた4年前の状況を振り返ります。その後リーマンショックの影響もあり、親会社からも経費削減に向けて不要不急の残業を見直すよう迫られることとなりました。

そこでまず最初に、社員の意識改革につなげる研修を積極的に推し進めることにしました。

まず管理職が受けたのは「労務管理研修」です。「部下の仕事は全て上司が管理し、残業時間についても所属長がしっかりと管理するものなのだということを徹底しました」と金子さん。

その後、管理職者だけではなく、一般社員の意識改革も必要と考え、ひょうご仕事と生活センターに相談し、「タイムマネジメント研修」を受けました。「1日の時間がどのように使われているかを紙に書き込むことで仕事の"棚卸し"をし、優先順位を考えた仕事のやり方に改めるとともに、会社にいる時間が長いことを実感してもらうことで自分の生活を見直してもらいました」

社員の意識を変えるため、「ワークライフバランス研修」を実施。

「代休なし」の休日出勤も減少

こうした研修の結果、「社員の労働時間に対する意識の改善が感じ取られるようになった」そうです。

さらに、上司が部下一人ひとりの毎月の残業時間をチェックし、超過気味の社員には繰り返し指摘しました。すると「それまで散見されていた"だらだら残業"が明らかに少なくなり、定時で退社する癖がつくようになった」といいます。

その結果、2009(平成21)年に全社員で3,064時間だった残業時間が10(同22)年には1,793時間、11(同23)年には1,464時間と大幅な短縮につながりました。

また、休日出勤の際に「代休なし」が多くあったため、10(同22)年からは「代休あり」を取得するよう社内で推進しました。「休日出勤した本人の体調を考えるとともに、会社の余分な費用の削減を図ることも狙いでした」と金子さんは話します。

11(同23)年はその効力が発揮された形となり、「代休なし」の休日出勤は09(同21)年の1,678日から742日へと大幅減となりました。

勤務時間を見直すことで残業時間の大幅な短縮につながりました。

意識定着のためフォローアップも

こうした成果の要因について、金子さんは「コミュニケーション研修」の効果を挙げます。

上司、部下ともに報告・連絡・相談いわゆるホウレンソウの重要性を認識するようになってから、「部下と上司とのコミュニケーションが生まれつつある」とのこと。以前は見られなかった社内でのあいさつが当たり前の光景になり、各部署で開く会議の数も増えたそうです。

毎日のミーティングを行っている部署では、上司があらかじめ部下一人ひとりの予定を把握し、それが今日しなければならないことか、他の社員に仕事を割り振ることができないかについて話し合っているそうです。

このような取り組みを一過性に終わらせることなく、WLBの意識を持ち続けられるようにするため、11(同23)年10月に実施したタイムマネジメント研修後に半年間のフォローアップを実施しました。受講した各社員がそれぞれの課題と目標を設定し、ひと月ごとに目標が達成できているかどうかを本人と上司とで評点する取り組みで、WLBの実践につながっています。

「真の意味で仕事と生活の両立を目指して、時間単位で有給休暇が取得できるようにするなど、これからは制度の見直しも進めていきたい」と次のアクションを考えています。

WLBの取り組みを一過性にしないため、達成できたかどうかを本人、上司が評価するフォローアップも。

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