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株式会社神戸クルーザー(コンチェルト) 子育てと向き合えるよう制度を整え社員がサポートし合う体制づくりも

株式会社神戸クルーザー(コンチェルト)

所在地 神戸市中央区東川崎町1-6-1
事業内容 サービス業(クルージング、レストラン、ブライダル)
従業員数 94人
冊子掲載 情報誌 vol.4 2010年夏
公開日 2010年6月1日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

 株式会社神戸クルーザーは設立以来、産前産後休暇、育児休業制度を整備するとともに、子どもが小学3 年生になるまで利用できる時間短縮勤務制度も整えています。「出産後もできるだけ育児に向き合ってほしい」と考える南部真知子社長の下、社員がサポートし合う意識が浸透しています。

社員の約7割を女性が占めています(左から2人目が南部社長)

産休制度利用者が一度に6人も

神戸ハーバーランドから毎日4 便が運航されるクルーズ船「コンチェルト」。船内では一流の料理や音楽が提供され、その心地よい空間づくりが評価を受けて年間25 万人の乗船客を集めています。阪神・淡路大震災後に、被災者の足としても活躍したクルーズ船を利用し、復興途上の神戸を元気づけようと運営会社を立ち上げ、南部社長の指揮により事業を育ててきました。

昨年、同社では7 組もの社内結婚があり、そのこともあって現在6 人が産休に入っているそうです。船上、陸上を合わせて94 人の社員のうち7 割ほどを女性が占めており、1997(平成9)年の設立以来、出産休暇、育児休業制度を整備してきました。「わたしも子育てをしながら仕事をしてきた経験があるので、当初から女性が働きやすい職場にしようと考えていました」と南部社長は話します。

社員が共に支え合う体制は、船内の心地よい空間づくりにつながっています

子どもと向き合うために

その一方で「子どもを産んだら、ある時期は子どもとじっくり向かい合うことが大切」とも言います。大学卒業後、兵庫県庁で働いていた時に出産を経験した南部社長は、「女性は子どもを産んでからも働き続けるのが当たり前」と思い込んでいました。しかし、子どもが乳児ぜんそくを患い、退職を余儀なくされることに。当初は社会から取り残されたような焦燥感に駆られたものの、「それまで自分のことばかりを考えすぎていたのですね。子どもと過ごす時間がなんと楽しいことかと気づきました」。

30 分刻みで最大2 時間まで就業時間を短くできる時間短縮勤務制度を設け、子どもが小学3 年生になるまで利用できるようにしているのも、その思いの表れです。「いったん子育てのために会社を辞めても、落ち着いたころにまた受け入れられるようにしたいですね。子育ては社会にとって重要な仕事だけに、キャリアに、なるべくハンディにならない人事制度が理想です」。さらに、ハーバーランドで働く人のために託児所を誘致できないかと考えており、「子どもはお母さんが近くにいるというだけで安心だし、お母さんも心置きなく働け、地域への愛着度も上がるでしょう」とその狙いを話します。

サポートし合う意識で

つい先日、広報担当の女性社員が育児休業を終えて職場復帰を果たしました。しかし、仕事の性格上、業務が夜遅い時間までずれ込み、しかも夫婦共働きのためどうしても子どもを保育園に迎えに行けないケースが生じることがあるといいます。そこで、社内で話し合い、想定されるケースを考え、誰がどのように支援できるかという社内のサポート体制を整えました。

「現場のスタッフから役員まで、お互いに助け合う風土ができているのでありがたいですね」

子育ても大切にしながら仕事も大切にするバランスの取れた働き方を実現させるため、常に模索を続けています。

船上ウエディングも人気。南部社長は、神戸市内の結婚式場運営業者などでつくる神戸ウエディング会議の副会長も務めています
安全運航に努めるブリッジのクルーたち

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