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概要

WLBVol16

私たちの仕事場~「仕事と生活のバランス」最前線~歴史ある技術を支える〝人財″を生かす職場へ船舶をはじめ鉄道車両や航空機等の輸送用機器・システム分野、エネルギー環境や産業機器分野など幅広い事業を展開している川崎重工業㈱。創業から100年以上続く製品づくりの技術を継承し社業を支える従業員を財産(=人財)と考え、性別や年齢を問わず優れた人財の育成や誰もが働きやすい職場環境づくりに努めています。ダイバーシティ推進課課長の今村弥雪さん(左)と課員の冨永奈緒さん?川崎重工業株式会社優秀な人財を育て支える環境づくり同社は世界で3万人を超える従業員を抱え、その半数近くが現場で製品の製造に当たっています。現場の若手従業員に対しては、技能資格の早期取得を奨励する制度や、高度な専門技能を持つ熟練の従業員が「範師」となり計画的に技術を伝承する「範師制度」で成長をサポート。総合職に関しても、先輩指導員による実務支援や研修で早期育成を図っています。さらに優秀な人財を確保するため、蓄積した技能をより長く現場で生かしてもらう定年年齢の延長や性別にとらわれない採用・配属にも取り組んでいます。多様化する雇用に伴い、全ての従業員が持てる能力を最大限に生かせる職場づくりを推進しようと、2010年にはダイバーシティ推進課を新設しました。男女共に働きやすい職場に同課で最初に重点課題としたのが女性の活躍推進です。生産現場によっては体力が求められることもあり、従業員の約95%が男性です。女性の数は少ないですが、仕事への意識は高く、平等な評価の下で女性の総合職採用や管理職への昇進も確実に増えています。さらなる活躍を期待する一方で、安心してキャリアアップができるよう育児と仕事の両立を支える支援制度の充実にも力を入れています。「10年ほど前までは、結婚や出産により入社5年以内に半数以上が辞めていたことから、社内には『女性はすぐ辞める』という偏ったイメージが浸透していました」と課長の今村弥雪さんは話します。現在は産前産後休暇や育児休業制度による支援はもちろん、子どもが小学校を卒業するまで1日最大3時間の時短勤務が可能に。つわりや子どもの養育が理由なら、自身の持つ有給休暇の範囲内で半日休暇も無制限に利用できます。他にも、祝休日の出勤日に社内や会社近辺に設置する臨時託児所に預けられる「振替出勤日の託児」や、子どもが病気になった場合や出張・残業の対応としてベビーシッターの費用補助を行う「川重子育てレスキュー制度」を設けるなど、さまざまな状況におけるサポートを充実させています。また2012年には、全国に勤務する女性総合職約200人を集め、今後のキャリアを考える場として「女性事技職のための働き方フォーラム」を開催しました。さらに事業所ごとでも女性を集めたミーティングを行い、普段話す機会が少ない先輩後輩の交流を促して日頃から気軽に声を掛け合える職場づくりも進めています。制度の充実とともに社内の意識も変わりつつあります。2013年に育児休業から復帰したばかりの冨永奈緒さんは「男性の上司にも『復帰を待っているよ』と声を掛けてもらい、育休取得への抵抗や不安はありませんで12仕事と生活のバランス