我が国は、本格的な少子・高齢化社会を迎えようとしています。目前に労働力人口の減少が避けて通れない状況が懸念され、社会の活力を維持していくことが大切な課題となっています。
このような社会情勢の下、多様な人材が個性と能力を発揮できるように働き方を見直し「仕事と生活のバランス」を推進することは、勤労者は働く意欲や働きがいを見出し、企業にとっても優秀な人材の確保と業務効率の向上をもたらすことに加え、企業の社会貢献にもつながるなど、これからの人口減少社会における必要不可欠な取組課題であります。
兵庫県では、あの阪神・淡路大震災からの復旧・復興を機に、兵庫県、連合兵庫、兵庫県経営者協会の政労使三者が共に力を合わせ、様々な課題解決に取り組んできました。
その具体のスタートは、震災の影響を受けた企業と労働者の紛争を未然に防止するため、経験豊富な相談員が労使双方からの相談に応じる「兵庫労使相談センター」を設置したことでした。
その後、平成11年には兵庫県の有効求人倍率が県政史上最低を記録したことを契機に「兵庫県雇用対策三者会議」を立ち上げ、雇用の維持と多様な働き方を創出する「兵庫型ワークシェアリングに対する三者合意」を締結しました。当時は雇用情勢が厳しく、結果として緊急避難型ワークシェアリングとなりましたが、この「兵庫型」の取組は全国からも注目され、他府県から多数の調査や講演依頼がありました。
その後、少子化の進展による人口減少社会への移行等、新たな局面を迎え、平成18年に「仕事と生活の調和と子育て支援に関する三者合意」を締結。三者で多様な働き方の研究・モデル開発等に協働して取り組み、平成20年にはこれまでの三者に兵庫労働局を加えた四者で「仕事と生活のバランスひょうご共同宣言」を世に発表しました。
このような取組成果を踏まえ、平成21年6月に全県的な推進拠点として「ひょうご仕事と生活センター」を、兵庫県中央労働センター内に開設する運びとなりました。
私は、平成11年は連合兵庫事務局長、平成18年は連合兵庫会長として三者合意の締結に関わってまいりました。そしてこの度、この三者合意の責任者の一人として、その使命を果たすべくセンター長に就任させていただいたところです。
現在は、三者合意当時よりも厳しい社会情勢だけに、改めて当時の議論を振り返り、大きな責務と強い使命感を持ち、センターの優れたメンバーと力を合わせ、兵庫の企業経営者の皆様、そこに働く勤労者の皆様に幅広い支援と協力をさせていただきたいと思います。
日々の流れに流されず、チョッとした目線・考え方・意識を持つことで、業務の安全・効率化や、働く人の意欲・活力・生きがいの創造に繋がります。「仕事と生活のバランス」実現という21世紀における最大のテーマに挑戦し、センターがあって良かったと思っていただけるよう、職員一同頑張ってまいりますので、よろしくお願いいたします。