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概要

WLBvol18

2013年度最先端企業見学ツアー挑戦こそが従業員・地域・企業の未来を育む!ひょうご仕事と生活センター主催の「最先端企業見学ツアー」が2013年10月24日と25日の2日間、さまざまな業界の方々が参加して開催されました。今年度は、出雲大社の60年ぶりの「平成の大遷宮」で注目されている島根県にある有限会社エヌ・イー・ワークスと株式会社ワコムアイティを訪問。それぞれの組織で取り組まれている「従業員・地域・企業の未来を育むための挑戦」についてお話を伺いました。1日目有限会社エヌ・イー・ワークス(島根県仁多郡奥出雲町)最初に訪問した有限会社エヌ・イー・ワークスは、電子部品組み立て製造および検査、食品製造および加工をされている会社です。同社は女性や高齢者など多様し花加工を自分たちだけで完結する必要はない」と考え、さまざまな理由で自宅を離れられない人にこの仕事をお願いすること押し花加工に携わる地域住民な人材活用の実践を認められ、2013年度ダイバーシティ経営企業100選に選ばれました。到着後、三澤誠代表取締役社長に講演していただき、「仕事をつくるのが仕事です」という社長の熱い思いを伺いました。同社は電子部品の組み立て製造を主にスタートしましたが、リーマン・ショック後受注が減り、新たな活路を見いだす必要に迫られました。そのころ、同社がある奥出雲町は人口減少が著しく、65歳以上の割合が35%を占める状況が続いており、三澤社長は「地域を元気にしたい。地域の熱いこだわりを持って作る人、もの、こころ(地域が持っている資源)をつなぐ仕事をつくりたい」とに。それが地域の雇用につながるのではと考えたのです。栽培ルームで開花手前まで育て、その後は、地域の中で在宅栽培を希望される人に押し花作りまでの作業をお願いします。その結果、働きたくても家を離れることができない高齢者や育児中の方などの雇用を守ることができています。社長のお話の後、第三製造部の八澤豊幸さんから商品開発について説明があり、質疑応答の時間になりました。ツアー参加者からの「休みやすい雰囲気いう創業以来の思いから花ビジネスを始められました。か」などの質問に、三澤社長は、三澤社長花ビジネスとは、食べられる乾燥押し花、ドライエディブルフラワーを作る仕事のことです。地元で生産したものを利用し、地域の方々の雇用を生み出す。この両方を実現できるのが、ドライエディブルフラワーだったそうです。精密部品の製造と繊細な押し花作りは、非常に似ている作業とのことで、もともと精密カメラ用のクリーンルームだった部屋を、現在は花の栽培ルームに「女性の占める割合が7割以上ですし、気持ちよく休める雰囲気づくりを心掛けています。『体調不良で休みます』という申し出に『早く良くなるといいね。お大事に!』と言ってあげられるような職場は、みんなが働きやすいと思うし、お互いさま意識はとても重要です。そもそも職場のコミュニティーと地域のコミュニティーが一緒なので、互いにカバーし合えます」と語られました。同社は、何より「地域を元気にしたい」という思いから挑戦することを選択。多様な働き方ができる上に、地元の雇用を生み出すという方法で、地域、従業員、そして企業の未来を育んでいます。三澤社長の挑戦は、組織押し花を使用した菓子製造の様子。一枚一枚丁寧に載せていきます再利用されています。そのうち、「押だけでなく、奥出雲町の未来をも輝く方向へ導いているようでした。8仕事と生活のバランス