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概要

WLBvol17

相談員・講師を派遣大学生を対象にダイバーシティ研修兵庫県立大学8月22日、兵庫県立男女共同参画センター・イーブン(神戸市)で兵庫県立大学の学生を対象に、ひょうごの子育て支援についての研修会が行われ、そのカリキュラムの一つとして、当センター主任相談員の北尾真理子氏が「ダイバーシティ(多様性)について体感しよう!」と題して講演しました。まず北尾氏は、クイズを出題し、グループ内で答えを考える時間を共有して、お互いに打ち解けた後、ダイバーシティの定義を説きました。ダイバーシティとは、「一人ひとりが持つ違い、異質性、個別性と言う人もいるが、目に見えるものと見えないものが存在する。また、人それぞれ、ライフステージによっても価値観は変化することがあり、ダイバーシティを感じる経験をすることで意識と行動を変えていくことができる。だから、目に見えないダイバーシティにこそ、特に思いを馳せる必要がある」と説明しました。次にグループワークを通してダイバーシティが身近にあって良かったこと、困ったこと、また困ったことが起きた原因をメンバーで話し合い、その原因の多くは固定観念や先入観によるものだと分かり、体験的に理解を深めることができました。「自分の多様性は受け入れたとしても、他人の多様性は理解せず受け入れない等の理由から、結果的に共通のビジョンの達成を妨げるものとなり得る」と北尾氏は説きました。そして、ダイバーシティを活用するために心掛けるべきこととして、「各個人および組織等が、個々人が持つ多様な違いを互いに理解し、受け入れた上で、互いに足りない部分を補い合う姿勢を持つことが必要である」と述べ、さらに「人のニーズに対してフェア(公正)に対応すること、自分自身をよく知ること、良質なコミュニケーションを大切にすることや無意識な固定観念に気付き意識の転換と行動の変容を心掛けるべきである」とも説明しました。そのためには、まず行動し、変わること、すなわち「できない」と思う気持ちを「できる」に変えていくことが重要だと強調しました。ダイバーシティの尊重と活用推進は、組織が解決すべき課題ではなく、生かすべき強みであると述べ、最後に、今日の気付きを基に、明日から自分がとる、目に見える行動を「明日への宣言シート」に記入し、グループ内で発表し、その発表をメンバー同士が拍手で応援し合い、和気あいあいとした雰囲気の中、終了しました。インターンシップ生の感想ひょうご仕事と生活センターで受け入れたインターンシップの大学生も研修に参加。感想をつづりました。伊藤勲さん(神戸学院大学経済学部3回生)人それぞれが持つダイバーシティは決して無視できる内容ではなく、同時に強みになる場合もあることをこの研修会で学びました。また、日常でもさまざまなダイバーシティがあふれていますが、一つ一つを軽視せずにしっかりと向き合い理解していかねばと意識しました。そうすることで、枠にとらわれず、適した対応ができると思っています。この研修会やインターンシップで感じたことを胸に、今後の就職活動や社会生活で生かせるよう励みたいと思います。桑原苗代さん(高知県立大学文化学部2回生)一人ひとりが持つ違いである多様性は、これから生きていく上で必要となるものであり、その多様性を互いに認め受け入れるためにも、先入観等の枠にとらわれない自由な発想をし、足りない部分を互いに補っていくことが重要であることを学びました。また、意識を変えるためには行動を変えなければならないという言葉も強く印象に残り、自分自身を見直す良い機会になりました。今回の研修で学んだことを礎にしてこれからの社会生活に生かしていこうと思います。橋本美紀さん(関西国際大学人間科学部3回生)大学生になってから、私自身と他人の価値観が違うことに気が付きました。それまでは価値観が合わない人との付き合いを避けていましたが、それではいつまでたっても私の価値観に固執して、成長できないことに気が付きました。この講演を聞いて、「私の中の当たり前は、他人にとって決して当たり前ではないこと」、そして「変わりたいという願望だけでは、現実は変わらない。行動を起こすことで自分自身や他人にも認められるということ」をあらためて考えさせられました。9