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概要

WLBvol17

人・交差点輝く勤労者貴重な財産である社員が安心して長く働ける環境を㈱フジ・データ・システムの代表取締役を務める藤嶋純子さんは、父親の後を継ぎ、手探りの状態から経営者に。自らの子育て経験も踏まえ、財産である社員が安心して働ける職場づくりに取り組んでいます。株式会社フジ・データ・システム代表取締役藤嶋純子さん銀行員から転身し経営者にカーナビやレストランのタッチパネルの一部、工場ラインの制御・監視など、幅広い業種に対応するシステムの受託開発、企画・提案等を行う㈱フジ・データ・システム。銀行員として働いていた藤嶋さんは、父親である前代表取締役を経理や事務の面でサポートするために1990年に同社に入りました。転機が訪れたのは2004年。父親の突然の死により後を継ぐことに。「全くの文系だった私は現場の専門知識や技術が分からず、不安でいっぱいでした」と当時の思いを語ります。そんな時、経営者の先輩たちに言われた「専門的な技術を理解する必要はないのでは」という言葉に救われ、「技術面は現場に任せ、社員が働きやすい環境づくりでサポートしよう」という考え方に変わったそうです。1年間は副社長職に身を置き、財務関係や仕事内容、勤務環境を見直して問題点を洗い出しました。そして2005年、代表取締役就任に当たり、今後の経営方針を5カ条にまとめ「人材を会社の柱とする」という考えを社員に示しました。さらに、朝礼で全社員に対して経営状況をオープンにしたり今後の指針表明を行ったり。その他、現場に頻繁に顔を出し部署内の会議にも積極的に参加したりするなど、社員とのコミュニケーションを密にし、悩みや不安を相談しやすい環境を築いてきました。子育ても仕事も全力投球で現在18歳になる息子がいる藤嶋さん。「気持ちの上では、子育て100%、仕事も100%。どちらも取り組むときは手を抜きたくありませんでした」と振り返ります。今は子どもが成長し仕事に没頭する毎日ですが、出産後は育児のために長期の休みを取り、子育てに主眼を置いた時期も。代表取締役に就任してからは家庭に割ける時間が減った分、子どもと過ごす終業後や休日を一層大切にしてきました。前代表取締役が社会保険労務士ということもあり、1988年から当時はまだ珍しかったフレックスタイム制度を導入。前日遅くまで勤務した場合、翌日は午後から出社できます。それに加えて自身の経験から、産前・産後休暇や育児休業、長期休暇、時短制度等については日数や時間を固定せず、利用を希望する社員と面談し、一人ひとり状況に合わせて対応しています。「日頃のコミュニケーションにより、社員同士も互いの事情を理解し支え合う信頼関係があるため、安心して利用できるようです」と言います。やりがいのある職場を目指して「今は何より、社員と一喜一憂することが楽しいです。社員のためにできることを日々模索しています」と話す藤嶋さん。創業当時から先代が掲げていた「挑戦と創造」の理念を受け継ぎ、2011年には個人の技術向上や人事制度の改革に取り組み始めました。12仕事と生活のバランス