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技術力と人間力を向上永続する企業を目指す

ミツ精機株式会社

所在地 淡路市下河合301
事業内容 精密部品製造
従業員数 246人(男性201人、女性45人)
冊子掲載 平成28年度WLBな会社ガイド 兵庫版
公開日 2017年5月19日

※上記については、表彰時あるいは情報誌等記載時のデータです。

金属加工業のミツ精機は、淡路島という不利な立地を克服するため、技術力はもちろん人間力の向上に力を注いできました。島内の人口減少が予想される中で、働き続けられる、また働きたいと思える環境を整備することで永続する企業を目指しています。

生産現場で活躍する女性社員。技能検定にも挑戦しています。

取り組みのポイント

★復帰の期限を定めない介護休業など柔軟な対応
★改善活動や作業標準書の整備により、仕事の平準化を推進
★生産現場への女性の配置および技能検定等の資格取得推進

不利な立地をばねに成長

同社は淡路市に本社を置いていますが、現在の取引先は全て島外の企業で、京阪神に集中しています。「京阪神の同業者に小回りではかないません。だからこそ難しい技術を習得し、人間力を磨くことで、ミツ精機と仕事をしたいと言われるように取り組んできました」と三津千久磨社長は創業来の精神について語ります。
常にその時代で最も難しい分野にチャレンジしてきた結果、現在は売り上げの約70%が航空機の脚やエンジン回りの部品をはじめとする航空宇宙機器部品、15%が義足や人工関節などの医療福祉機器部品で占められています。また、毎年売り上げの10%を設備投資に、1%を人材投資に使うことをルール化。常に最新の加工設備を採り入れ、社員には積極的にさまざまな研修に参加してもらっています。

「改援隊」の掲示板。全社員一丸となって改善提案に取り組んでいます。

女性社員も生産現場で活躍

社員の6割が兼業農家で、田植えや稲刈りの時季は農作業に手を取られてしまうため、社員同士が休みを取り合える環境をつくっています。「休む目的や期間に関係なく、その時々の事情で休めるよう柔軟に対応しています」と総務担当取締役の鳥谷正義さん。部内の誰が休んでも残った社員で対応できるように、作業標準書作りを進め、仕事の平準化を図ってきました。各部門のリーダーが長期研修で毎月1週間、1年にわたって抜けることもありますが、問題なく回っているそうです。
淡路島は人口の減少が進んでおり、阪神・淡路大震災が起きた1995年の島内出生者1,450人のうち、2015年時点で島内にとどまっているのは1,000人を割っている状況です。「労働人口が減少する中でも、ここで働きたいと思える会社にしていかなければいけない」と三津社長。
そのための取り組みの一つが、女性社員にも生産現場で活躍してもらうことです。職種ごとの技能の習得レベルを評価する技能検定や、品質管理のレベルを評価するQC検定の取得を促しています。2級以上の技能検定の取得者は社員の8割に上り、女性も10人を超えています。
「女性社員が生き生きと働ける環境をつくるにはどうすればよいかを、それぞれの部門リーダーが考えるよう指導しています」

技能検定取得者は工場内に掲示されています。

家族が安心して送り出せる会社に

社員から上がってくる提案に応える仕組みも構築中です。2016年度の重点目標の一つが「身近な改善を積み重ね、働きやすい職場をつくろう」。改善のテーマは生産性の向上だけでなく、働きやすさを実現するための提案も受け付けるようにし、1年間の提案件数は1,000件を超えています。若手社員から選抜された10人が、提案を取りまとめるチーム「改援隊」のメンバーとして、提案の実現を積極的に支援しています。
さらに注力しているのが家族が安心して送り出せる職場づくりです。財務内容もオープンにし、31年間にわたって毎月発行し続けている社内報では会社の方針や社員の紹介を掲載。その結果、OBの子どもや孫が入社するケースもあるそうです。三津社長は今後の課題として「能力に見合った人事給与体系の整備」を挙げます。社員が学歴、性別、年齢に左右されず評価され、やりがいを持っていつまでも働き続けることができる会社をこれからも目指します。

地元の小学生を招待して工場見学も実施。

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